関西人はなぜ「○○電車」というのか ―関西鉄道百年史―

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関西人はなぜ「○○電車」というのか ―関西鉄道百年史―

  • 著者名:松本泉【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 淡交社(2024/11発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784473046451

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内容説明

阪急電車、阪神電車、京阪電車、南海電車、近鉄電車……「◯◯電車」の愛称で関西の人々から親しまれる“五大私鉄”。本書は、互いにしのぎを削り合うことで、関西の文化と経済の発展に寄与した鉄道たちの歴史を紐解いたノンフィクションです。元全国紙新聞記者・松本泉氏が、五大私鉄を中心に繰り広げられた熾烈な百年対決を、時に硬派な文化論的に、時に面白おかしく描きます。鉄道ファンはもちろん、歴史好きに、関西の文化・エンタメ好きも楽しめる内容。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

110
この種の本は「鉄道オタク」の手によるものが多いが、毎日新聞出身の著者による本書は、マニアック過ぎず、都市および鉄道経営の歴史がうまく紹介されている。戦時中、国策により京阪と阪急、南海と近鉄が合併させられていた事実、現在のJR阪和線、近鉄京都線、近鉄南大阪線の経営権を巡る虚々実々の駆け引き、更には、大阪市営交通の悪名高きモンロー主義など、もう忘れてしまっている人も多いかもしれない。官を信用せず、民間電鉄の競争で発展してきた関西経済。今思えば、それは「切磋琢磨」だったのか、単なる「仁義なき戦い」だったのか…。2025/01/09

ホークス

45
2024年刊。関西の5大私鉄(京阪、阪神、阪急、南海、近鉄)+国有鉄道による明治以来の競争を色んなエピソードと共に語る。神戸〜大阪〜京都の路線争奪、スピード競争、冷房車にテレビカー、野球などのコンテンツ戦略、国策レベルから子供の喧嘩レベルまで話が多彩。大阪生まれだけど知らない話が多かった。近鉄による大阪〜名古屋間のスピード化、打倒国鉄への執念がすごい。遂に勝ったが数年後には新幹線で逆転されてしまう。南海と競った阪和電鉄(現JR阪和線)が海水浴客狙いで作ったのが東羽衣駅。子供の頃に変な駅だなと思って見ていた2025/03/20

HMax

39
○○電車の話は最初の数ページでさらっと飛ばし、関西私鉄の歴史についてのお勉強。最大の驚きは、明治政府の中央集権的かつ民を見下すその態度。「私鉄建設は官営鉄道を補完する路線に限って認め、既存路線に並行する線は認めない。許可する場合は一定期間を経れば国有化することに合意すること」。全くバカげた話で、当然、進取の気性に富んだ関西の起業家は政府の裏をかく。そこで規制の例外である電気で走るチンチン電車が各社の起源となった。それにしても京阪は気の毒、悲願の高速線である新京阪を作ったら政府に取られ、戦後は阪急に取られ。2025/07/09

marsan

17
図書館本。鉄道好きの大阪人なので、是非とも読みたいと思っていた。で、内容の9割ぐらいは知っていたかな?というところ。東羽衣駅が浜寺の海水浴客のために作られたということは初耳だった。京阪電車をよく利用する者としては、やっぱり阪急京都線は返してほしい、戦後のどさくさで新京阪線を“奪い取られた”と思っている。奈良電鉄(近鉄京都線)、阪和電気鉄道(阪和線)も京阪グループだったかもしれない。また、阪神電車を村上ファンドから守ったかもしれないから、京阪電車が神戸三ノ宮駅に入線したかもね。あ〜悔しい〜笑。25142025/03/27

MASA123

15
関西の私鉄がメインの鉄道歴史語り。最近の話よりも、昭和の思い出話が多い。 自分も子供のころは、南海電車、阪急電車、とか、○○電車をつけていたが、大人になってからは、南海、近鉄、京阪、阪神で、○○電車とわざわざ言わなくなった。今、○○電車って言っている関西人は少ないと思うので、タイトルにすこし違和感あり。 ただし、阪急だけは、自分も呼び捨てにしずらくて、阪急電車の○○駅とか言いたくなる。阪急は他の4社よりエライのですね。 2025/05/25

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