内容説明
生きていくうえで壁にぶつからない人はいない。それをどう乗り越えるか。どう上手にかわすか。「子どもは大人の予備軍ではない」「嫌なことをやってわかることがある」「人の気持ちは論理だけでは変わらない」「居心地の良い場所を見つけることが大切」「生きる意味を過剰に考えすぎてはいけない」――自身の幼年期から今日までを振り返りつつ、誰にとっても厄介な「人生の壁」を越える知恵を正面から語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
96
著者の養老先生は御年87歳。昨年大病をされ、数ヶ月の闘病生活を送られた由。「壁シリーズ」もこれが最後か、などとやや気弱な体(てい)。でも書いてあることはすごく真っ当な事ばかり。第1章に「子どもの自殺が心配」とある。自然に最も近い存在の子どもが脳化社会の犠牲になっていると記される。以下、第3章にある「日常を変えることに無神経な人たち」、第4章「あいまいさを許さない社会は厄介」、最終節の「生きる意味を過剰に考えすぎない」等々の言葉が印象に残る。コスパ、タイパ論の果てにある社会はおぞましいとの感覚が大切なのだ。2025/02/17
ムーミン
73
養老節に心地よさを感じるようになりました。仕方のないことにこだわらない。自分も含めて、大人も子どもも、そういう心持ちができなくなってきていることに危うさのようなものを感じています。2024/12/26
たなぼう
33
養老さんの視点というか考えは、なんか気分が随分と楽になって、ふわっとした感覚になる。悩んでいることがバカらしくなるというか、おおらかになれる気がする。これも手元に置いて、ちょくちょく読み返したい。2025/02/15
りんだりん
28
さっき買ってあっという間に読み終えた。こんな年上の方が身近にいたらありがたいだろうな、と。自分が何となく感じていることを、飾ることなく本音で語ってくれる。あと10年後、20年後、ここに書かれていることが「やっぱりそうなったか」ってなるような気がする。でもそれはいい社会じゃない。自分の周りからでも変えていきたい。★32025/02/13
のり
28
養老先生の独り言…するすると読まされて、あっという間に読了。日本のこと、若者のこと、SDGsに思うこと、政治のこと、人生のこと。一歩引いて、冷静に考えて呟いている一言一言が、ストンと腑に落ちる。生きることの意味なんて、考えるのはヒマだということよね。生まれて来たから生きているだけ。生きているからしょうがない。あれこれ考えるより、一生懸命生きたほうがいい。そのとおりでございます。2025/01/11
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