内容説明
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著者は、日本のモダニズム建築を牽引した建築家・前川國男の晩年に間に合った所員であり、前川没後に、前川の最初の自邸「旧前川邸」を「江戸東京たてもの園」に再建する際には事務所の責任者として指揮をとった。本書は、仕事の折々に前川國男が漏らした含みのある言葉に込めた意味が、初期の作品「旧前川邸」に凝縮していたという著者の発見を紹介する。高度成長期の真只中でも建築を取り巻く社会構造の危うさを憂慮し、警告を発し、闘い続けた前川が晩年に漏らしたインフォーマルな言葉は、現代の困難な状況の中でも社会のためによい建築をつくろうとするすべての人に、共感と勇気を与えてくれる。
巻末に、著者による前川國男作品系統図を掲載。従来の前川論とは異なる作品の類別を提示している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
104
建築家、前川國男。所員であった中田さんが旧前川邸を東京小金井公園にある「東京たてもの園」の展示物として一時保管していた軽井沢から組立再建した。その経験から前川國男の作品の思想・哲学を語る。私の一番は「花はなぜ美しいか」への問い。建物は外構含めデザイン、外構工事という工事項目を世に広め予算取りを変えた経緯を持つ。既製品という概念はない時代。照明等もすべて自分でデザインしている。このころの建物は戦時中~戦後の経済状況もあって質素に作られている。私自身、その所が好み。再度、東京たてもの園に出かけてみたくなった。2020/08/22
円舞曲
15
旧前川邸は前回はゆったり出来なかったので(ソファには先客がいたし・・・)次回はこの本持参で味わってきたいです。2015/07/13
め
2
貴重なエピソードが多数綴られている。2024/03/20
ponnnakano
2
著者自身の前川國男への思いを書き綴った、という感じで、いまひとつ共感できず。もっと前川國男邸の話を多くして欲しかった。2017/04/19
ゆう
1
東京たてもの園に行く前に読みたいと思い読了。他者の視点や思い出から前川國男氏の人となりや建築の考え方を感じられた。自邸を中心に、代表的な建物の設計過程や変更の理由も伺えて良かった。CAD時代になり、パターン検討の時間短縮できるけれど、手書き時代とはいえ外構タイルの割り付けに年単位の時間を与えられる設計事務所は思い切りが凄いなと思ったり。。。2023/05/07
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