内容説明
容姿端麗で頭脳明晰な転校生・汐谷美令は、白麗高校中から注目を集めるが、些細な事からクラスで孤立してしまう。
最初の友達で孤高を演じる松島和奈、美令が孤立する原因を作った城之内更紗。
それぞれに秘密を抱えながらも、深く関わっていゆく三人の濃密な一年の軌跡を描く。
アンジェリーナ1/3との対談を収録。〈解説〉中江有里
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
72
★★★☆☆25057【水底のスピカ (乾 ルカさん)】東京から北海道の高校に転校してきた美形女子美玲。彼女は親の都合で今まで何度も転校を繰り返してきたとのこと。容姿が良くて成績も優秀な都会から来た転校生ということでクラス内では何となく近づき難い存在。学祭,修学旅行など同じ時間を共に過ごすうちに少しずつ〜といった流れでスタートします。彼女は毎週木曜日の放課後にひとり、海に向かって自転車を走らせるんですが何故なのか?さらに誰も自宅に呼ばない...この謎がとても気になりましたがラストで謎が解けて、なるほど〜と。2025/09/24
タルシル📖ヨムノスキー
26
容姿端麗で頭脳明晰な転校生・美令、クラスのカースト上位・更紗、そして一歩離れて周囲を観察する和奈。この三人それぞれが抱える秘密、悩み。辛い現実もあるけれど、やっぱり高校時代って素敵だなぁと読み終えて感じます。メインは三人の女子が友情を育んでいくストーリーですがここに加わる男子二人・萌芽と清太がとてもいい味を出してます。子供達はしっかりしているのに美令の両親ときたら。子供からしたらまさに「ハズレくじ」。でも親だから逆らえないという辛さ。単行本では一人だった書影前面が、文庫化して三人になってるのがなんか素敵。2024/11/09
ERI
2
もっと読んでいたいと思わせてくれる小説だった 高校時代は何者にもなれない自分をもて余して他人を羨むような和奈みたいな娘が多かったような気がする 美令や更紗のように闇を抱えた娘は少ないだろう 三人の出会いと成長は奇跡のようだ 学生時代の女友達というのは生活水準の違い等で価値観にも相違ができて疎遠になったりするけれど 子供が巣立ったり夫に先立たれたりして「1人の人」となった時に又寄り添い合えたり出来る 美令·和奈·更紗がどんな人生を歩んでいくのかは分からないが きっと又会える日が来ることを信じたい2025/11/14
Hula
2
★★★★★2025/07/14
るる
1
高校生ならではの自分を特別だと思いたくなる感じや、他人と比較して見下してしまう青さが懐かしい。特に和奈が海に辿り着けなくて萌芽と言い合うシーンは印象的。自分が普通の人だと自覚するのは辛いけれど、そんな自分に一生懸命な時期を通して成長していくんだろうな。話に波が少ないので中盤まで読み進めるのは大変だったけれど、最後の終わり方は良かった。2025/03/01
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