崖っぷち母子、仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ

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崖っぷち母子、仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ

  • 著者名:浦上早苗
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 大和書房(2024/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 510pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784479394396

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内容説明

「こうあるべき」圧の強い日本では果たせなかった仕事と子育ての両立。詰んだ母子を救ったのは鬱陶しいほどのお節介と、ある種の“雑さ”だった。
ジャーナリスト 浜田敬子氏 絶賛!

≪めちゃくちゃ面白い中国留学記≫

中国に行く前の私は、水槽で泳ぐ弱った金魚だった。
新卒で新聞社に入社して10年ちょっと、未婚でソウを産んで6年……。彼を育てあげるために起きている時間の多くを仕事に捧げていたが、それが正解かどうかわからなくなり、疲弊するのを感じながらも、自分の生きる場所はここしかないと思いこんでいた。
じわじわ水かさが減り、酸素が薄くなり、このままでは窒息死すると追い詰められた私は、会社、そして日本という水槽の外に飛び出す決断をした。
中国は自由のない、監視国家に見えるかもしれない。
だけど、「自由のない」はずの国で自在に生きる中国人たちと出会い、私は国には縛られていないけど、社会とかまわりとか、何よりも自分自身に縛られているよね、と思うようになった。30代半ば、ソウを連れて決死の覚悟で飛び出したけど、「決死」だと思っている点でがんじがらめだったのだ。レールに戻れないことを、なぜあんなに恐れていたのだろう。昔の私に教えてあげたい。飛び出した先に、あなたの未来とキャリアは続いていくんだよ、と。(本文より)



【もくじ】

はじめにーー中国でゼロから自分をつくりなおす
■ザ・中国人のビジネスルール
■中国には「見知らぬ人」か「友達」しかいない

序章 もう限界!未婚の母の日本脱出
■私は「産んだだけ」の母ですか? 
■会社を辞めるわけにはいかない
■「午前2時帰宅」という働き方
■1人で夜中に飛び出したソウ、背筋が凍った夜
■怒濤の転職活動ーどうにかして日本を出よう
■まさかの中国へ
■「専業主婦」がいない国

第1章「こんな生活いやだ」中国2日目で早くも心折れる
■白タクおじさん集団、登場
■いよいよ始まった、母子の寮生活
■中国2日目、ドリルでドアを壊される
■中国3日目、母子で大号泣する
■門限破りで閉め出され、ロシア人に救出される 
■「中国語がわからない」より困ったこと 



第2章 中国人だらけのインターナショナルスクールに驚く
■幼稚園でも小学校でもない、謎の教室 
■「学前班」は教育熱心な国ならでは
■おやつ2回に桃は丸ごと1個、豪華な給食
■7歳でも気づく2つの国の違い 
■チェーン店でも味が違うのは当たり前
■正確で秩序にあふれた日本


第3章 異国の寮生活、最初の友達はアフリカ人
■中国なのにアフリカ人だらけの留学生寮 
■ギニアと赤道ギニアは違う
■アフリカ人から見たアジア「好きなのは日本、近いのは中国」
■日本が見ている「グローバル」の意味
■3・11 の夜に起きたことー無力な自分と留学生の連帯 
■起きていることはすべて世界とつながっている


第4章 中国語クラスで世界の多様性にふれる
■あの頃、ロシア人とウクライナ人は友達だった 
■更新されないFacebook と戦争の影
■「一、二、三の次になぜ四なんだ!」非漢字圏留学生の憤怒 
■中国語には「し」「ち」「ん」の音が2種類ある
■「日本では99歳を白と言うだろ?」
■日本は世界に「憧れられ」「信頼され」ている? 

 

第5章 日本では犯罪、中国では商才―ソウ、ダブルスタンダードを習得する
■偽ミッキーが子どもの夢をぶち壊すー中国の「こどもの日」
■漢字は同じなのに中身は真逆、日本と中国の「調整文化」
■「事前申し込み」という概念がない
■なぜ中国のトイレにはドアがない?ある日本人のもっともな仮説 
■カフェのテーブルで子どもがおしっこ? 
■和式トイレの向きがあきらかに変


第6章 自由のない国の自由すぎる人民たち
■中国人監督のオファーでまさかの女優デビュー 
■3日間で撮影……なのにモメる監督と助監督
■地獄の上映会
■「お客様は神様」なわけない。職務放棄も辞さないぞ 
■バス運転手VSタクシー運転手
■いつもどこかで誰かが喧嘩


終章 日本脱出で得たもの、失ったもの
■中国で目的を見失うー不安と焦りの日々 
■大人留学の理想と現実
■42歳、「自分探し」の人

おわりにーーブランクがリスキリングになった日
■行動した人だけの特権

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅咲文庫

26
2010年、7歳の息子を連れて、中国政府の奨学金を受け博士課程へ留学。勉強と並行して日本語学科の教員となり、他にもいくつかのビジネスを行うようになり2016年に帰国。そうか、息苦しさやもうこれではダメだと思うそのすぐ傍には、これをダメとしない考え方や生活のしかたがあるんだ。苦しいのは自分が悪いわけじゃない、とそれまで気づいていなかった扉を開けることができるんだなと思った。それにしても2010年なんてちょっとしか前じゃないのに、普及している技術に隔世の感がある。2025/01/11

みっこ

21
著者の方の中国留学体験記。まずシングルマザーで仕事と子育てに行き詰まって、そうだ中国へ行こう!っていう発想がぶっ飛んでて好き笑 そして最後あとがき的にまとめて書かれた『その後』もなかなか濃い。その2箇所のインパクトが凄すぎて、中国での生活時代はさらっと読んでしまった。仕事しながら子育てすることが当たり前に受け入れられているのは羨ましい。このくらい寛容な社会なら、仕事との両立に悩んだり追い詰められることもないんだろうな…。2025/05/12

to boy

16
現代中国は独裁政治、監視社会、言論の自由なし、戦狼外交など良いイメージはないけれど、2010年にシングルマザーの身で中国に渡った著者の実体験が興味深く語られている。性善説の日本から性悪説の国へ、子供の卒業式の日程さえ前日にならないとわからない(しかも当日延期される)。そんな中国庶民の生活がよくわかる一冊。どちらが良いというものではなく民族の違いを楽しく語った面白い一冊。2024/12/12

かめぴ

9
未婚の母(相手が最低〇郎で沸点が瞬時に上がる)が、ワンオペで日本で働くのって大変だろうなぁ…で中国⁈余計に大変そうかと思いきや。なお話。中国語も出来ない、頼れる人も居ないのに凄い行動力。でも、中国の方が子育てしやすいとは思ってもみなかった。やっぱり「日本〇ね」の国なんだね。行動力、これ見習おう。2025/05/23

ダブルケイ

3
元新聞記者で、仕事を辞め博士奨学生として学びつつ中国で子育てした30代女性の中国滞在奮闘記。(私自身も中国短期滞在経験あるので)中国あるあるを懐かしく想いだしながら読み進めた。そして著者が日中の習慣の相違に驚愕したり翻弄されたりしながらも、日本以外のやり方考え方の長所を見出し認め、時にそれらを会得していく様子は読み心地よかった。/私自身、最近は「空気を読むとか調和」習慣が、本当に疲れるので、怒とか哀とかも含めて自分の感情を露わにしたり優先する中国人の振る舞いに良い意味で背中をやさしくポンとたたかれた気分。2025/07/13

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