感情の海を泳ぎ、言葉と出会う

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感情の海を泳ぎ、言葉と出会う

  • 著者名:荒井裕樹【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 教育評論社(2024/10発売)
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  • ISBN:9784866241043

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内容説明

良い文章ってなんだろう?

生きづらさの表現と向き合ってきた文学者が
「書くこと」について綴ったエッセイ


【内容】
被抑圧者の表現を追って踏み入れた学問の世界。文学者で物書き、人権や差別といった問題についても発信しているから、何者か分からないと思われている節がある。
一貫して向き合ってきたのは言葉について。

良い文章ってなんだろう?
今まで漠然と考えていたことを、あらためて直視してみようと思う。

「良い文章を探すことは、喩えるなら、夜空を見上げて星座盤にない星を探すようなものかもしれない。確かに今、視線の先に星は見えない。でも、この視界の先に星があると信じることはできる。信じた方が、夜の暗さが怖くなくなる。そう感じられる人と、この本を分かち合いたい」――「はじめに」より。

文章を書く人・書きたい人に贈る、良い文章と出会うための25篇。
第15回わたくし、つまりNobody賞受賞以来、初のエッセイ集!

【推薦】
言葉には人の「生」が滲む。出会ってきた人の姿、誰かの声、沈黙、悔恨、よろこび、幸福――ささやかで大事なものが溶けこんだ海にペンの先を浸し、自分の文章を書き始める。揺らぎ、ためらい、一文字も書けなくても、海に身を浸してそれでも言葉を探すあなたの姿を、この本は見ていてくれる。
――安達茉莉子さん(作家・文筆家)

言葉で伝えるのは難しい。
その難しさを知っている人の言葉は、
こうしてゆっくりと届く。
――武田砂鉄さん(ライター)

【目次】
はじめに――とはいえ、を重ねながら綴る

急須のお茶を飲みきるまでに
何者かでありすぎて、自分以外ではない
押し込められた声を聞くことができるか
やさしい言葉
書いた気がしない本
憧れる言葉
羨ましい読まれ方
遠くの場所で言葉が重なる
伸ばせたかもしれない翼を語る
時々こうして言葉にしておく
感情の海を泳ぐ
生きられた世界に潜る
ずれた言葉の隙間を埋める
心の在処を表現する
世界を殴る
何かするとは、何かすること
自分がやるしかない証明作業
言葉にこまる日のこと
子どもと生きる
「仕方がない」が積もった場所で
「分かってもらえない」を分かち合いたい
下駄を履いて余力を削る
文章と晩ごはん

おわりに――綴ることは、息継ぎすること

【著者】
荒井裕樹 (アライユウキ) (著/文)
1980年東京都生まれ。二松學舍大学文学部教授。文筆家。専門は障害者文化論、日本近現代文学。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。
著書に『障害と文学――「しののめ」から「青い芝の会」へ』『凜として灯る』(現代書館)、『隔離の文学――ハンセン病療養所の自己表現史』(書肆アルス)、『生きていく絵――アートが人を〈癒す〉とき』(亜紀書房、のちにちくま文庫)、『障害者差別を問いなおす』(筑摩書房)、『車椅子の横に立つ人――障害から見つめる「生きにくさ」』(青土社)、『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)などがある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

0sanada0

2
すべて包み込む凪のようなエッセイ。絶賛子育て中の私は子育てについての言葉が深く沁みた(「時々こうして言葉にしておく」など)。でも一番好きだったのは、「どうやら人は、自分に注がれてこなかった言葉を他人に注ぐことはできないらしい。与えてもらえなかった言葉を後から手に入れるために、人は本を読むのだろう。」(p.163)かな。荒井さんの文章はとても誠実だと感じる。2024/10/29

Go Extreme

2
急須のお茶を飲みきるまでに 何者かでありすぎて、自分以外ではない 押し込められた声を聞くことができるか 書いた気がしない本 憧れる言葉 羨ましい読まれ方 遠くの場所で言葉が重なる 時々こうして言葉にしておく 感情の海を泳ぐ 生きられた世界に潜る ずれた言葉の隙間を埋める 心の在処を表現する 世界を殴る 何かするとは、何かすること 自分がやるしかない証明作業 言葉にこまる日のこと 子どもと生きる 「仕方がない」が積もった場所で 「分かってもらえない」を分かち合いたい 下駄を履いて余力を削る 文章と晩ごはん2024/10/04

miyuta_idol

0
自分自身が持つ加害性のようなものを常に自覚している、それも、ただ謙虚に清廉にいる人としてではなく、そういう自覚があった上でも常に新たな自分の不適切な言動を反省し、変わっていく、その愚直な姿勢に好感を持つ。2025/04/20

スージー

0
不器用だけれど正直で、誠実な著者の人柄が表れている文章だった。ひとことで言うと、信頼できる。装丁と本のサイズ感も相まって素敵でした。2025/04/13

ナオ

0
丁寧で誠実、そして私の好きな文章でした。綴らずにいられない、そんな衝動を大事にしたいと思いました。52025/02/14

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