内容説明
情報社会において誰もが知っておくべき著作権ルール.一方で,教育現場では特例措置により著作権が制限されるため,多くの生徒が正しい感覚を身につけないまま社会にでているというのが現状です.本書では,著作権の基本的な考え方に加え,学校と社会でのルールの違いを具体例にそってわかりやすく解説します.
目次
はじめに
著作権の一覧
第1章 もしも著作権がなかったら
教わらないと身につかない
コンテンツを支配するキング
あなたは親や先生よりも偉い
国が法律で守ってくれる
芸術家が立ち上がった
「音楽は無料ではありません」
ショパンがとった対策
著作権の「世界標準」誕生
著作権があなたを守る
誰もが知るべきルール
コラム◎日本の著作権,その幕開け
第2章 コンテンツの本質は「情報」
コンテンツとは何か
物体と情報
有体物と無体物
即興音楽の著作権
コピーされてこそ
著作権が問題になるとき
コラム◎手紙の著作権
第3章 著作物とは何か
著作物となるために
第1要件:思想または感情を
第2要件:創作的に
第3要件:表現したもの
あなたが『ロミオとジュリエット』を書くと
コラム◎アイデアと表現
第4章 創作性がないコンテンツ
電話帳,料金表,時刻表
円周率とトロイ遺跡
「国境の長いトンネルを――」
タイトルと見出し,時事の報道
コラム◎ありふれた表現のチカラ
第5章 あなたが「キング」になるとき
手続きも届け出も不要
お金を出したかどうかは関係ない
著作者と著作権者
みんなで作る共同著作
なぜ権利者をはっきりさせるのか
もめたときは裁判所で
著作権侵害のリスク
親告罪というルール
著作権の有効期間
コラム◎記事は新聞社のもの? 記者のもの?
第6章 「傷ついた」「盗まれた」と感じたら
著作者人格権
著作(財産)権
ハートを守り,財産を守る
コラム◎コミケ,二次創作,著作権
第7章 ハートを守る著作者人格権
公表する,しない
名前を出す,出さない
「サクラ」「さくら」「桜」「SAKURA」?
先生は「良かれ」と思ったかもしれないが
コラム◎私が著作権を「推す」理由
第8章 財産的利益を守る著作(財産)権
無断で複製されない権利
無断で上演,演奏されない権利
無断で改作されない権利
コラム◎マンガや小説が実写化されるとき
第9章 著作権が制限されるケース
(1)私的使用のための複製
(2)学校など教育機関での複製
(3)営利を目的としない演奏,上演
(4)引用するとき
(5)意図しない著作物の写り込み
(6)パブリックドメインの著作物
コラム◎自由な研究,自由な言論のために
第10章 学校生活と著作権
(1)誰もが使う「言語」の著作物
(2)「授業の過程」以外での著作権
(3)「歌ってみた」の著作権
(4)「踊ってみた」の著作権
(5)著作隣接権
(6)あなたと私の肖像権
(7)オンライン授業と著作権
(8)生成AIと著作権
Q&A 著作権,あんなときこんなとき
著作物を利用するときの窓口
参考文献
おわりに
用語リスト
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