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内容説明
子どもは未熟で弱く,親が常に愛情を注ぎ育て上げなければいけない――.しかしそれだけでは,親は追い詰められてしまう.動物とヒトの行動を比較すると,親の資源を奪いながら自ら育つ,ヒトの子どもの強さがみえてくる.対立や衝突を繰り返しつつ,親も子も共に育つ調和した関係をどう築くか.発達行動学の知見から探る.
目次
はじめに
第1章 ヒトの子育ての本質――分離と保護の両立
1 動物としてのヒトの子育て
2 ヒトゆえの困難
3 つながりの中の子ども
第2章 親子の駆け引きと衝突
1 子の戦略と親の戦略
2 親子間で繰り広げられる資源争奪
3 多様な「子別れ」の実践
第3章 「体罰」について――求心性と遠心性から検証する
1 体罰と自立への促しの違い
2 揺らぎつつ行う子育て
第4章 ヒトの子育ての多様な担い手
1 家族によるアロマザリング
2 専門家による支援――巨大システムに囲まれたヒトの出産・育児
3 モノも子どもを育てる――その功罪
4 親中心主義と子ども中心主義
第5章 親・家庭を超えた子育て――多良間島の「守姉」
1 「守姉」というアロマザリング
2 変わる島の子育て
3 島の水平的対人関係
第6章 「ほどほど」の親子関係へ――抱え込まない子育て
1 子どもと力を合わせる
2 ヒトとモノのアロマザリングをうまく活用する
3 子育てに多様性を認める
4 子育てに優しい社会の実現
おわりに
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょうこ
4
タイトルからのイメージにとらわれず、子どもを広い意味で(親に限らず)育て、応援していく際にとても参考になる本だと思う。特に「アロマザリング」(母親以外の個体が母親のように子どもを守り育てること)を重要な子育てスタイルととらえ、その視点からも多く論じている。母親以外=父親や祖父母、隣人、保育所、守姉、さらにモノ(玩具他)もアロマザリングに該当する。全体的に個(子)の自立性を大事にする観点から語られるところにも元気づけられた。2025年初に読めてよかった。前向きになれる本。2025/01/17
🍭
4
367(家族問題、男性・女性問題、老人問題)、図書館本。岩波新書2024年10月18日発行。動物の行動学から子育てを分析しなおして、母親以外からの子への関わり、アロマザリング(allomothering)=母親以外の人が子育てに積極的に関わること、子育てをする社会的集団の存在の重要さについて考えさせられました。家族の崩壊、核家族化と子育てに割ける人的リソースの減少が現代の子育ての障壁となっているという現実はおおよそアロマザーの減少で説明できると思います。あんまり感想を書く気分でないのでおわり。おすすめ2024/11/23
読書熊
3
アロマザリングという考え方2024/11/19
luckyair
2
んー、思ってたのと違ってかなり学術的。論文?としてはいいのかもしれないけど、自分が求めている実践的具体的な内容とは、ちょっと違ったかな?一つ参考になった点としては、日本独自の子育て風土の中で、育児を育んできた日本人が西洋の育児理論を取り入れることには、慎重さが必要であるという点。それはまるで、家族構成や近隣関係、気候風土など、ジグソーパズルのように相互に収まった中で、一部のピースを取り替えて全体の安定性を下げてしまうような可能性があるという指摘。確かに欧米では~とか科学的に~というのはちぐはぐ感ある。★★2025/04/06
tuppo
2
最近母親になって後悔しているという本が出て話題になった。曰く子供を持ったことは後悔していない。後悔しているのは母親になったことだ。2025/03/16
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