インド工科大学マミ先生の ノープロブレムじゃないインド体験記

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インド工科大学マミ先生の ノープロブレムじゃないインド体験記

  • 著者名:山田真美
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 笠間書院(2024/09発売)
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  • ISBN:9784305710239

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内容説明

世界中に多くの優秀な頭脳を輩出しているインド工科大学。そのインド工科大学で客員准教授を務める著者は、若いころからインドと不思議な縁で結ばれていた。
若干二十歳、女学生時代のバスガイドのアルバイトのお客さん御一行はなんとインドの国会議員の集団、そこから始まるインドとの数奇な運命。
インドの人はよく「ノープロブレム」と口にするが、著者が出会ったインドの人や出来事はまったくノープロブレムではなかった。
著者がインドと関わった44年間にも数々のノープロブレムでない出来事が著者や著者の周りでも起こった。
例えば、住んでいたアパートの壁が隣の部屋の改装工事のためいきなり大穴が開いて崩れたり、ある朝 車も雇っていたドライバーも消えていたり、
ドライブに行けばハイウェイを平気で逆走してきたり、盲腸で入院した友人の腎臓が悪徳医師によって摘出され売られてしまったり、
ある恩師は本を出したらまるまるパクられすっかり同じ本を出されてしまったりと、日本人の感覚では信じられないことが次々と・・。
また、世界中にエリートを輩出しているインドでは実は自殺率が高く、カンニングなども普通に行なわれている。悪名高いカースト制度でも、
なぜか今では下のカーストに偽装する者も出るとか。
庭に虎が出るかと思えば、大気汚染で苦しむインド、すべてが混沌で住んでみるととても疲れる国だが、著者はインドの魅力にひかれる。
その不思議なインドの魅力を著者の体験とともに、発展し続けるインドの現状と底力がこの本から感じられます。
読むだけでインドを旅した気分になれ、インドの魅力を十分に感じられる1冊です。

目次

【目 次】
はじめに:私が「呼ばれて」インドへ行くまでの不思議な運命

第一章:「ノープロブレム」じゃなかったインド留学
   研究テーマが「インドマジック」に決まるまで
〈マンゴーの木〉のマジシャンを追いかけてインド一周
「楽勝だよ」の甘い言葉に乗せられ大学院へ
文系は食えないから医者かエンジニアを目指しなさい

第二章:住んでみたインドは最高に疲れる国だった
家の前で女性二人が睨み合い「ここは私の縄張りだ!」
  「インド人の就労機会を増やすためサーバントを雇いなさい」と町内会長
ドリフのコント並み アパートの壁崩壊事件
ジープを盗まれ、同じ日に運転手が蒸発、保険金の受け取りに一年超
『インド大魔法団』を出版してデリーに戻ったら、家の中が大洪水
   デング熱騒動と「怖い家」への引っ越し、さらにそこからも引っ越し
電話が故障、そこへ颯爽とやって来た技術者の正体は?
マジック研究の顛末と、ニューデリーで雇ったサーバントのその後

第三章:でもなぜか憎めないインド人の自己愛・自己主張
古い付き合いのある顧客には値段を吹っ掛けてOK
国語がないインドの準公用語 大英帝国の英語を大胆にアレンジ
観光名所タージ・マハルへの入場料、外国人はインド人の二十二倍
自分の家はピカピカに磨いても、一歩外に出たらゴミだらけ
私がインドでの運転をやめた理由と 友人たちが免許証を紛失した事情
インドの道路は危険がいっぱい ハイウェイを逆走する人たち
『マハーバーラタ』にはこの世のすべてが書かれているという大風呂敷

第四章:家族関係がとんでもなく濃厚なインド人
基本的にみんなマザコン&ファザコン 大家族でいる利点は?
親は子どもを溺愛しまくり、子の人生にも介入しまくり
イマドキのインド女子の婚活 決め手は両親の人脈と献身
誰か一人が病気になると家族全員(灯油バーナー持参)で入院
「三高」なんて甘い! マッチング・アプリ越しに見るインド人の結婚
日本人女性が「花婿募集」の新聞広告を載せてみたら…
   「わしが息子を育てているのは、わしの葬儀を出してもらうため」

第五章:殺生を嫌うインド人の動物愛護
インドは野良犬の無法地帯 毎年二万人以上が狂犬病で死亡
犬だらけのインドで、猫をほとんど見かけない理由
ニューデリー郊外のお屋敷の庭に、突然トラが現われた!
捕まえたコブラは野生生物保護区にまさかのキャッチ&リリース
「ヘビ友の会」創設者、マラリア蚊に刺され死亡の悲報
牛の死体を食べたハゲタカが大量中毒死 鳥葬文化も絶滅寸前

第六章:変わるインド、変わらないインド
知らない男に著作物を丸パクリされたジャーナリストの嘆き
チャイのカップが素焼きからプラ製に変わり、再び素焼きへ?
水筒の水の「回し飲み」と新聞の「回し読み」が消えたインド
「STD」「ISD」インドで電話をかけるには忍耐力が必要だった
「ベジタリアン大国」インドの行方は?
女性のキャリアは家族次第 「娘を救え」大作戦の成果

第七章:普段あまり目にしないインドのダークサイド
飛行機事故の現場で目撃した「御遺体」への冷たさの衝撃
御遺体のフルカラー写真を平気で報道するマスメディア
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

to boy

23
知っているようでよくわからないインドという国の現代を紹介した面白い一冊。「インドのマサチューセッツ工科大学」ともいわれるインド工科大学に准教授として招かれた著者の語るインド愛がにじみ出ています。どの国にだって光と影があるので優越はないですが、さすがインド、というエピソード満載。他民族、多宗教、カースト、などなど大きな国にはそれなりの文化、悩みがあるんだなと思った。近いうちにGDPで日本を抜き去るこの国についてもっと知っておかないといけないと感じた。2024/10/17

たつや

5
インドについて持っていた疑問が心地よく読みすすめるうちに解き明かされ、良き学びとなりました。まだまだインドは奥深そうですね。2025/05/08

ine

4
「インドはとんでもなく疲れる国だ」という筆者の言葉通りに本著からは熱いエネルギーが発散してきます。体調が悪い時に読むと、消化不良を起こしそうです笑印象的なのは、テスト中のカンニングの話。インドではカンニングは大きな社会問題になって久しいと言います。中には家族や友人が試験場の壁をよじ登り、解答を渡したケースもあるのだとか。でもそれを自分だけでなく周囲にも見せていた律義さ。良いんだか、悪いんだか笑善悪を含め物事の両面が濃厚に内包された国、それがインドなのでしょうかね。行きたい国のひとつです。2025/06/17

お抹茶

4
ひょんなことからインドとの縁が深まった著者の驚きのインド生活。明日も未来も来世も昨日も「カル」といい,時間の感覚がぶっ飛んでいる。異なるヴァルナ間や宗教間での結婚を耐え難い一族の恥とみなす人々がいて,親が結婚相手を選ぶ人も少なくない。富める者はブランド酒を楽しみ,貧者は命懸けで密造酒を飲むという厳しい格差社会の現実。自分の葬式を立派にしてもらうために息子を育てるというのがある父親の言葉。エリート学生から,授業中にドラえもんの歌を歌った時間が大学入学後で一番楽しかった,と言われたというのがなんとも言えない。2025/04/01

kengoshi

2
軽快な語り口でサラッと読めた。行動力めっちゃある人だな。 そしてインドって人口多いから個人の価値が低いんだなというエピソード多数。日本人はごちゃごちゃ考えすぎという傾向はあるが、気にせずガンガンやっていくスタイルは良いと思う。ただ、一方で自殺大国。腹の中に抱えている闇は結局誰にも分からないということか。 日本も大概病んでるとは思うけど、世の中昔からそんなもんなのかもしれないね。2025/06/03

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