音のない理髪店

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音のない理髪店

  • 著者名:一色さゆり【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 講談社(2024/10発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065373255

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内容説明

音のない世界でも、きっとメッセージは届くから──ろう理容師を祖父に持つ若手作家。その半生を描こうとする姿が胸に迫る傑作小説!

日本の聾学校ではじめてできた理髪科を卒業した第一号であり、自分の店を持った最初の人。そんな祖父を持つ五森つばめは、3年前に恋愛小説系の文学賞を受賞してデビューした。だが、その後自分の目標を見失い、2作目が書けないでいた。そんな折、デビューしたところとは違う出版社の編集者から声を掛けられ、祖父の話を書くことを強く勧められる……。ろうの祖父母と、コーダの父と伯母、そしてコーダの娘の自分、さらには聾学校の先生まで。三代にわたる希望をつなぐ取材が始まった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

259
一色 さゆり、4作目です。 著者の新境地にて私小説?、題材的には感動作に成り得たと思うのですが、不完全燃焼でした。残念。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003980402024/11/28

ウッディ

176
作家デビュー後、次作が書けない五森つばめは、ろう者として初めて理髪店を開業した祖父のことを書こうと決め、父の故郷・徳島を訪ねる。障害者差別が苛烈を極めた時代に、聾学校に理髪科を作り、ろう者が自分の足で生きていくための技術を授けた教師たちの熱意、差別に耐え、腕一本で歩みを辞めなかった祖父の強さと家族の想いなど、涙なしには読めなかった。多様性を認めることは、相手を知り、慮ることだと知った。話ができず、子供の頃に怖かった祖母の痛みを理解した時、彼らに育てられた父ともわかり合えたのだと思った。とっても面白かった。2026/05/19

あすなろ@no book, no life.

152
お祖父様は日本の聾学校で初めて出来た理髪科を卒業した一期生で、自分の店を持った初めての人。そんな書き出しから始まる本作。今はコーダ等と言われているが所謂聾唖の歴史がここには余す事無く描かれている。僕は知らない事だらけであった。視覚障害は人と物の間を隔て、聴覚障害は人と人の間を隔てる障害である、と作中に記される。正にその歴史を余す事無く描いている。優生保護法や準禁治産等、そしてそれらが生み出された過去の世間を我々は知る必要があるのだが、それらが良く分かる。そしてそれらは歴史という程古式騒然した話ではない。2025/07/20

モルク

145
塾講師の五森つばめは小説で新人賞を受賞したが、それから3年新作を書くことができなかった。そんな中編集者の助言でろうあ理容師だった祖父のことを小説にしようと調べはじめる。聾唖の両親を持つコーダである父、叔母、小さい頃怖がって近寄らなかった祖母のもとを訪れ、取材を通じ祖父母の強い信念に触れつばめ自身自分と向き合おうとする。聾唖者だけではなく障害を持っている人を蔑み差別していた時代。平気で差別用語が使われるなか祖父正一の苦労、その信念の強さに頭が下がる。決して同情ではなく涙が溢れた。大きな学びを得た一冊だった。2025/11/13

fwhd8325

145
聾唖の世界は丸山正樹さんの作品がありますが、一色さんのこの作品は、聾唖の世界を通して、自分自身に問いかけている物語でした。少し角度が違うことで、読者である私には、とても新鮮に感じました。差別の歴史も含めて、もっと多くの方にこの世界を知ってもらいたい気持ちです。2024/12/28

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