内容説明
エントヴァースの事件を解決して地球に戻ってきたハント博士を、驚愕の事態が襲う。並行宇宙に存在する、別バージョンの自分自身から通信が入ってきたのだ。ハントたち地球人とテューリアンは協力し、マルチヴァースを横切る時空間移動の可能性を探る。一方、かつてクーデターに失敗して逃亡し、5万年前の惑星ミネルヴァ近傍で再実体化したジェヴレン人ブローヒリオたちは、ひそかに再起を図っていた……月面で発見された宇宙服姿の遺骸は5万年前のものだった、という壮大な謎を端緒とする不朽の名作『星を継ぐもの』に続く、シリーズ最終巻!/解説=渡邊利道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
135
『星を継ぐもの』から40年目のシリーズ大団円を期待して読んだが、初期三部作の面白さが受け継がれているかと聞かれたら正直微妙。ミルドレッドやショウムが社会学的な議論が交わすのはホーガンに似合わないし、マルチヴァース理論の導入でハードSFよりファンタジックな何でもありの世界が展開する。ブローヒリオとジェヴレン人がアメコミ的な悪役ぶりでミネルバ支配を企むのに対し、ハントやダンチェッカーが阻止しようと立ち上がる姿はプロレスのヒールとベビーフェイスの役割分担そのものだ。残念ながら昔のあのワクワク感は得られなかった。2025/02/07
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
75
(2024-188)ようやく出版されたシリーズ第5作にして、最終巻。今回のテーマはマルチバース(多元宇宙)。主人公のハントが、ある日別世界のハントからコンタクトを受けたことから始まる物語。途中頭の中が混乱しそうになりながら読みました。続編ではあるけれど、初期三部作とはちょっと違った印象。第四作の「内なる宇宙」の続編と捉えた方がいいかな。初めて「星を継ぐもの」を読んだのがもう40年以上前。歴代読んだSFの中でもベストとも言えた「星を継ぐもの」、その長い物語を最後まで楽しむことができました。★★★+2024/12/19
ぐうぐう
36
約30年に渡って書き続けられてきた「巨人たちの星」シリーズの完結巻。とはいえ、第一作『星を継ぐもの』と第五作で最終巻『ミネルヴァ計画』の作中での間には、たった6年しか経過していないのが驚きだ。しかも月面で宇宙服をまとった5万年前の死体が見つかるのが2027年だったというのにも改めて驚かされる!(『星を継ぐもの』の刊行が1977年で、ホーガンは50年後を舞台に選んだんだろうが、邦訳の遅れもあって『ミネルヴァ計画』を読む我々日本人からすれば、あと2年と少しで『星を継ぐもの』の時代を迎えるのかという、(つづく)2024/12/23
まえぞう
31
星を継ぐもの5部作読み終えました。地球外知的生命や超高速移動による時間の遅れに始まって、コンピュータ内での知性、最後はマルチバースによる並行宇宙と、宇宙ものSFの王道すべてをなぞったような展開で、すごいです。ただ、最後の話しは、マルチバースの中の一つの世界のことなのでしょうから、ここまで膨らませる必要があったのかは疑問ですね。いずれにせよ、堪能させてもらいました。2025/02/21
火の壁
24
マルチバースとタイムリープを混ぜることにより、過去の歴史を改変することによるタイムパラドックスを起こさず、数ある宇宙の中の1つの話として展開していく内容。謎解き要素があったというよりは、なんとなくどこかで見たような設定のもと、ハントやダンチェッカーなどのシリーズお馴染みのキャラ逹の立ち振る舞いを観察するような進行だった。2024/12/29
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