内容説明
懸川城、浜松城、小牧城、駿府城、江戸城、大坂城──歴史を変えた合戦の舞台となった城で何がわかってきたのか。研究を牽引する二人が城の見どころを熱く語り、通説を徹底検証。信長、家康、信玄、秀吉ら武将の戦術と苦悩を城から読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろし
114
この本の二人の著者は、歴史や城郭の専門家であるものの、400年も前に起きた戦国時代の合戦や城について、どうしてこんなに詳しく知っているんだろうというのがまずもっての率直な感想である。その原因は、お二方の熱心な調査研究の賜物には違いないが、それに加えて、古文書を読み解く文献史学に発掘調査を主とする考古学の知見が加えられたり、基礎資料として自治体単位で郷土史が取りまとめられてきて、総合的に歴史研究が進んでいる背景も大いにあるように感じた。いい意味で、歴史は研究により書き換えられていくのだと思う。2025/03/06
よっち
28
歴史を変えた合戦の舞台となった城で何がわかってきたのか。城の見どころを熱く語り、通説を徹底検証。信長、家康、信玄、秀吉ら武将の戦術と苦悩を城から読み解く1冊。桶狭間の合戦と大高城、今川攻めと徳川方の諸城、なぜ見付城でなく浜松城だったのか、三方ヶ原合戦と徳川方の諸城、長篠合戦と武田・徳川方の諸城といったその城の重要性、駿府城や江戸城に見る家康が築いた近世城郭などを最新の研究成果を踏まえて考察していて、読んでいるだけではなかなか想像できない部分を、実地で確認したりもしながら解説する試みはとても面白かったです。2024/11/17
みこ
22
家康が関わった数々の城を兵站や地政学などの合戦時の戦略、治世のための政略からの視点で読み解く。また、文献に残っている資料を分析する歴史学と城郭の跡を発掘して実地調査する考古学を融合させて当時の状況を浮き彫りにしていく。一つの視点にこだわらず複眼的に見つめることで家康が何を考えていたか、何を目指していたかが見えてくる。印象に残ったのは浜名湖など水運を軽視すると城の意義がぼやけてしまうこと。現代の価値観で当時を観てはいけない。2024/11/30
フク
19
#読了 城と地形を俯瞰しながら読む三方ヶ原の戦いは信玄の戦のうまさが際立つ。 歴史研究もデジタル技術の発展で新たなことがわかるようになっており、今後も楽しみ。 馬ごとに異なる飼葉桶の情報助かる。 図書館2024/12/16
YONDA
9
勉強になりましたm(_ _)m2025/02/23