内容説明
絵とは、その表面の形状を通して、そこにないものを見せる装置である。本書では、絵とは似姿であるとする類似説のほか、ゴンブリッチ、グッドマン、ウォルハイム、ウォルトンらによる、現代の分析哲学における描写や画像表象をめぐる代表的な議論を参照し、その検討と評価を通して絵の基本的な意味作用の本性と由来を探る。
目次
はしがき
序 論 予備的な考察
1 絵による描写とその多様な形態について
2 絵による描写の近縁種について
3 本書の狙いと構成
第一章 絵は似姿であるか――類似説の検討
1 はじめに
2 M・ビアズリーの理論
3 二人のクラテュロス
4 N・グッドマンによる批判
5 類似性への疑念
6 類似説の行方
第二章 イリュージョンの理論――E・H・ゴンブリッチ
1 反転図形をめぐって
2 イリュージョン説の誤読
3 「無垢なる目の神話」
4 描写は複製ではなく翻訳である
5 図式と修正
6 画像表象の起源
7 ゴンブリッチの位置について
第三章 絵画の記号論――N・グッドマン
1 描写の慣習性
2 遠近法批判
3 外延指示と分類
4 描写的な記号システム
5 批判的考察
第四章 絵を見る経験の二重性――R・ウォルハイム
1 基本的な枠組み
2 二重性をめぐって
3 二重性をめぐる批判的考察
4 絵の知覚と認知――記号説批判を手掛かりに
5 論点整理
第五章 視覚的なごっこ遊び――K・L・ウォルトン
1 ゴンブリッチの「棒馬考」からごっこ遊び理論へ
2 「視覚的なごっこ遊び」
3 ウォルハイムの「二重性」と「単一性」
4 ウォルトン批判
5 「見ることと想像することの相互浸透」
結 語
注
あとがき
文 献
挿図一覧
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