内容説明
ガウェインの誕生と若き日のアイデンティティ確立の冒険譚! 婚外子として生まれた円卓の騎士ガウェインの青少年期の委細を知る貴重な資料であり、後の『ガウェイン卿と緑の騎士』やスペンサーの長編叙事詩『妖精の女王』等の作品研究の上でもきわめて重要な作品とされる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
32
瀬谷訳中世ラテン語による騎士物語。お高いんですが、薄いです。どんだけ需要ないんだ!ってのがわかります(泣。アーサーの姉とノルウェーの王子がデキちゃってできちゃったガウェインくん。ばれたらまずいから一応証拠もたせて国外に〜。という英雄譚お約束の生誕の秘密からローマで皇帝に認められてその武勇を示してから誉れ高いアーサー王のもとへ行く!っていうこの手のお約束の筋立て。読むべきはやはり初期アーサー伝説の香りを伝えるところであったり、東ローマや聖地への旅での当時の習俗など。2016/07/09
syaori
24
タイトルどおりの本。アーサーの姉とノルウェイ王との間に、彼らの結婚前に生まれてたために秘密裡に商人にあずけられ、その後運命のいたずらによってローマで成長したガウェインがアーサーの宮廷で功績を打ち立て、「特別なる栄誉」を与えられるまでを描く一種の貴種流離譚で、ランスロット卿やトリスタン卿などの騎士たちが加わる前の初期のアーサー王伝説の面影を見ることができます。ガウェイン卿が好きな方はぜひ。個人的には有毒のガマガエル、猛毒のエジプトコブラ、赤毛の男の血と竜の血などを集めて作るギリシア火薬の製法に興味津々です。2016/09/08
遊未
4
ガウェインの出生からアーサー王に認められるまでの物語。その後のガウェイン物語と異なって騎士の理想像としての姿が描かれています。以前から気になっていたのは、ガウェインのパワーが太陽の運行に依存し、正午に最盛を迎える点です。ガウェインの名が「5月の鷹」を意味し、太陽神に起源するとのことで納得です。2018/02/07
刳森伸一
3
タイトル通りアーサーの甥にして円卓の騎士の一員であるガウェインの幼少期から青年期にかけての物語。時代が後になるにつれ、乱暴者のイメージが付いてくるガウェインだが、本作ではアーサーよりも秀でた優秀な騎士。物語も伸びやかで軽快、読んでいて楽しい。2017/11/24
たかし
3
マロリー版がでる前の、ガウェインの地位がけっこう高かった時代の作品。ガウェインが若いころ、ローマで過ごした時期があるという話はブリタニア列王記にもあるのだけれど、それなりにつじつまを合わせてます。マロリー版では、女にだらしなかったり、復讐心が強いという姿のガウェインですが、高貴な感じでいいですね。ただ、アーサー王に対して皮肉を言ったり、ちょっと辛辣な姿ははじめて見た。本編は100ページにも満たぬ薄い本ですが、買う価値はあるよ。2017/01/21




