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  • 著者名:小山田浩子【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 新潮社(2024/11発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103336457

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内容説明

夫に付き添い初めての救急車でやってきた深夜の病院の待合室。ふと思い出したのは、子供の頃に聞いた、赤い猫を見ると死ぬという噂――パンデミックというついこの間の出来事を背景に、ある平凡な夫婦とその周りの人々の生活を精緻に描き、日常の外側に読者を連れていく。海外でも翻訳多数の気鋭作家による最新連作長篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

138
小山田 浩子、3作目です。コロナ禍の日常を描いた連作短編集、オススメは『遭遇』&『ミッキーダンス』ですが、あまり売れないと思います。 https://www.shinchosha.co.jp/book/333645/2025/01/16

ケンイチミズバ

79
この方の独特なシュールな文学性を勝手に期待したが見事に外れた。ただ疲れた。日常の外側?らしいですが、外も内も日常ですよ。人それぞれこれと似たような経験はあると思います。私は陰性判定で安心してしまい、医師も考えが回らず、39度の熱の原因は不明なまま帰えされてしまいました。そして救急車。救急隊員から奥様も準備されてください。と言われて初めて妻がえっ!?私も行かなきゃいけないんですか?と返した。ふらふらしてる私、一人で?え?お前何考えてんの?オレのこと心配じゃないの?という日常の外側の極みを経験済みっす。ハイ。2024/12/18

フランソワーズ

23
コロナ禍も終息しつつあるとみんな思い始めた頃の、とある親族を中心にした連作短編集。小山田さんって、こんな文体だっけというのが最初の感想。少し前に読んだ金井美恵子ばりの段落ナシ延々と続く小説にちょっと面食らいました。それでも慣れてくると?、内容の面白さに引き込まれました。なんでもないことを逐一微細に具体的に書いてゆく。そこから立ち上がってくる「コロナ禍」の人間模様や人々の細かい感情(これも一見なんでもない)を、通して世界観を構築。お気に入りは、『カレーの日』です。2025/03/09

信兵衛

22
ストーリーは、ある家族を中心としたもの。最初の方では名前がはっきりわからなかったのが、章毎に名前がはっきりしていくという仕掛けが面白い。まるで謎解きのようです。 最終篇「えらびて」では、すべての人物の名前がはっきるするのではと思っていたら、別の家族の話となり、期待を削がれてしまったところもまた面白き哉。2024/12/29

練りようかん

16
連作。コロナ禍の後半にある夫婦の日常を中心とした物語。心配性の家系で、女性主人公の脳内も滝のように不安が流れるが、その割にはと思える発言が視点人物を変えても通づる世界観。前半は都市伝説の赤い猫に興味を引かれ、赤が出てくる度にドキッとした。赤い女の子と真っ赤なジュースが怖くてその後も赤多くないか?と気にしいしい読み進めた。後半はその気にしすぎが主人公の不安に対する悟りの鍵となり、特に祖母による選択肢の排除過程が辛く響いた。本筋とは逸れるが今まで食べてきた中でダントツのメンマとザーサイが美味しそうだったな。2025/05/10

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