テレビドラマ研究の教科書 - ジェンダー・家族・都市

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テレビドラマ研究の教科書 - ジェンダー・家族・都市

  • 著者名:藤田真文
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 青弓社(2024/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784787235411

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内容説明

テレビドラマについてレポートや卒論を書きたいけれど、どこから始めればいいかわからない。そもそも、テレビドラマってどうやって研究するの?

そうした疑問に答えるテレビドラマ研究の入門書。ドラマの選び方、時間軸やキャラクターの考え方などの基本的な要素を押さえたうえで、「ジェンダー」「LGBTQ」「都市」「権力」など、人文学・社会学の視点からテレビドラマを研究する方法を案内する。

取り上げるドラマは『男女7人夏物語』のような有名作から、『逃げるは恥だが役に立つ』や『きのう何食べた?』、『silent』をはじめとする話題作まで。13の研究テーマで、台詞や登場人物の関係性の描き方から浮かび上がる若者や家族、都市像をひもといていく。

当たり前に描いてあるように見える家族や恋愛、仕事に時代性や社会の変化が映し出されていることを指摘し、さまざまな「テレビドラマの見方」を提示する。テレビドラマ研究の第一歩に最適の入門書。

目次

序 章 テレビドラマ研究の目的・対象・方法について
 1 テレビドラマ研究の目的
 2 研究対象の番組選び
 3 テレビドラマの研究方法
 4 本書の使い方

第1部 テレビドラマ分析のために

第1章 テレビドラマの進行と時間
 1 物語の進行
 2 ドラマと時間
 研究テーマ1―1 物語の定型とは――『ドクターX――外科医・大門未知子』
 研究テーマ1―2 最終回について――『日曜の夜ぐらいは…』
 研究テーマ1―3 居心地のいい深夜番組枠――『お耳に合いましたら。』/『量産型リコ――プラモ女子の人生組み立て記』
 研究テーマ1―4 現在と過去の往還――『生きるとか死ぬとか父親とか』
 研究テーマ1―5 ドラマと時間――『MIU404』

第2章 テレビドラマの人間関係
 1 登場人物の造形
 2 登場人物同士の関係
 3 台詞による人物と人間関係の構築
 研究テーマ2―1 キャラクターとは――『35歳の少女』
 研究テーマ2―2 マンガ原作の何が悪い――『きのう何食べた?』
 研究テーマ2―3 俳優イメージについて――『有村架純の撮休』
 研究テーマ2―4 ドラマにとって台詞とは何か――『カルテット』

第2部 二十一世紀日本のジェンダー・家族・都市

第3章 現代の恋愛
 研究テーマ3―1 恋愛ドラマについて:1――『この恋あたためますか』
 研究テーマ3―2 恋愛ドラマについて:2――『東京ラブストーリー』(二〇二〇年版)
 研究テーマ3―3 若者と恋愛――『silent』

第4章 女性像――仕事と結婚
 研究テーマ4―1 現代女性像:1――『逃げるは恥だが役に立つ』
 研究テーマ4―2 現代女性像:2――『私の家政夫ナギサさん』
 研究テーマ4―3 現代女性像:3――『獣になれない私たち』/『わたし、定時で帰ります。』

第5章 ジェンダーとLGBTQ
 研究テーマ5―1 LGBTQについて――『おっさんずラブ』/『女子的生活』
 研究テーマ5―2 LGBTQ 相互理解ということ――『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』
 研究テーマ5―3 「男らしさ」とは――『半沢直樹』
 研究テーマ5―4 ホモソーシャルな物語とは――『ゆとりですがなにか』

第6章 現代の若者像
 研究テーマ6―1 『やまとなでしこ』以後
 研究テーマ6―2 「ゆとり世代論」を超えて――『木更津キャッツアイ』/『ゆとりですがなにか』

第7章 現代の家族
 研究テーマ7―1 家族ドラマの困難さについて――『ひよっこ』
 研究テーマ7―2 不倫ドラマ、その先へ――『恋する母たち』/『大豆田とわ子と三人の元夫』

第8章 都市と地域社会
 研究テーマ8―1 無印都市とは――『G線上のあなたと私』
 研究テーマ8―2 地域社会の描き方――『遅咲きのヒマワリ――ボクの人生、リニューアル』

第9章 権力と差別
 研究テーマ9―1 権力について――『今ここにある危機とぼくの好感度について』
 研究テーマ9―2 マイクロアグレッションとは――『問題のあるレストラン』
 研究テーマ9―3 差別を描く――『フェンス』

第3部 一九七〇―九〇年代日本――二つの東京と若者たち

ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もけうに

5
論文程の深みは無く、新書のような読みやすさもなく。タイトル通り「教科書」だった。著者の言う通り、これからテレビドラマで論文を書こうとする学生向け。普通にテレビドラマ研究論を読みたかったので、拍子抜けではある。前半の人文科学的アプローチの方が面白いかな。2024/12/27

お抹茶

2
昭和~令和のテレビドラマ37作品を題材に人文学・社会学の観点で分析。大学生に向けた研究例の紹介という位置づけ。恋愛ドラマには,恋は自然に湧き上がってくるもので結婚がゴールというロマンティック・ラブ・イデオロギーという価値観があったが,『この恋あたためますか』『Silent』では現代の若者の複雑な恋模様を描く。『金妻』シリーズでは,経済成長を前提とした時代で,男女平等の理念が作られつつも性別役割分業が残る近代家族として人生に逡巡する女性達が描かれていた。LGBTQ論も展開。未見のドラマでも読める内容。2025/06/18

ズグリーブ

2
ドラマにおける女性や若者や都市などの描かれ方について研究した本。「29歳のクリスマス」とか「有村架純の撮休」第2話とか「生きるとか死ぬとか父親とか」とか、Webでドラマ評をあまり見かけないけど好きなドラマも取り上げてくれている。一方、未見のドラマの話でも飛ばす気にならない。概要説明や場面・セリフの抜き出し方が上手だからかな。彩子×桐子の要素があるらしい金妻IIIが見てみたくなった。ドラマ研究の手法も学べるので、あの作品がないじゃんと思ったら自分でやってみればいいのかも。時間ができたときに挑戦したい。2025/02/23

ひるお

0
テレビドラマを研究するとはどういうことか? 研究の手法・着眼点にはどんなものがあるのか? 過去の有名作から近年の話題作までを豊富に取り上げ、物語論、キャラ論、ジェンダー論、都市論など、さまざまな視点からの読解を解説する入門書。方法論の入口としては役立つものの、例えばジェンダー論の視座からの読解など、各論としてはかなり物足りない印象を受けた。タイトル通り、これからメディアに関する卒論を書きたいという大学生が、最初の一歩として、着眼点を探すべく読むのに適した本だと思う。2025/07/06

よっちん

0
研究室2024/11/07

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