内容説明
テレビドラマについてレポートや卒論を書きたいけれど、どこから始めればいいかわからない。そもそも、テレビドラマってどうやって研究するの?
そうした疑問に答えるテレビドラマ研究の入門書。ドラマの選び方、時間軸やキャラクターの考え方などの基本的な要素を押さえたうえで、「ジェンダー」「LGBTQ」「都市」「権力」など、人文学・社会学の視点からテレビドラマを研究する方法を案内する。
取り上げるドラマは『男女7人夏物語』のような有名作から、『逃げるは恥だが役に立つ』や『きのう何食べた?』、『silent』をはじめとする話題作まで。13の研究テーマで、台詞や登場人物の関係性の描き方から浮かび上がる若者や家族、都市像をひもといていく。
当たり前に描いてあるように見える家族や恋愛、仕事に時代性や社会の変化が映し出されていることを指摘し、さまざまな「テレビドラマの見方」を提示する。テレビドラマ研究の第一歩に最適の入門書。
目次
序 章 テレビドラマ研究の目的・対象・方法について
1 テレビドラマ研究の目的
2 研究対象の番組選び
3 テレビドラマの研究方法
4 本書の使い方
第1部 テレビドラマ分析のために
第1章 テレビドラマの進行と時間
1 物語の進行
2 ドラマと時間
研究テーマ1―1 物語の定型とは――『ドクターX――外科医・大門未知子』
研究テーマ1―2 最終回について――『日曜の夜ぐらいは…』
研究テーマ1―3 居心地のいい深夜番組枠――『お耳に合いましたら。』/『量産型リコ――プラモ女子の人生組み立て記』
研究テーマ1―4 現在と過去の往還――『生きるとか死ぬとか父親とか』
研究テーマ1―5 ドラマと時間――『MIU404』
第2章 テレビドラマの人間関係
1 登場人物の造形
2 登場人物同士の関係
3 台詞による人物と人間関係の構築
研究テーマ2―1 キャラクターとは――『35歳の少女』
研究テーマ2―2 マンガ原作の何が悪い――『きのう何食べた?』
研究テーマ2―3 俳優イメージについて――『有村架純の撮休』
研究テーマ2―4 ドラマにとって台詞とは何か――『カルテット』
第2部 二十一世紀日本のジェンダー・家族・都市
第3章 現代の恋愛
研究テーマ3―1 恋愛ドラマについて:1――『この恋あたためますか』
研究テーマ3―2 恋愛ドラマについて:2――『東京ラブストーリー』(二〇二〇年版)
研究テーマ3―3 若者と恋愛――『silent』
第4章 女性像――仕事と結婚
研究テーマ4―1 現代女性像:1――『逃げるは恥だが役に立つ』
研究テーマ4―2 現代女性像:2――『私の家政夫ナギサさん』
研究テーマ4―3 現代女性像:3――『獣になれない私たち』/『わたし、定時で帰ります。』
第5章 ジェンダーとLGBTQ
研究テーマ5―1 LGBTQについて――『おっさんずラブ』/『女子的生活』
研究テーマ5―2 LGBTQ 相互理解ということ――『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』
研究テーマ5―3 「男らしさ」とは――『半沢直樹』
研究テーマ5―4 ホモソーシャルな物語とは――『ゆとりですがなにか』
第6章 現代の若者像
研究テーマ6―1 『やまとなでしこ』以後
研究テーマ6―2 「ゆとり世代論」を超えて――『木更津キャッツアイ』/『ゆとりですがなにか』
第7章 現代の家族
研究テーマ7―1 家族ドラマの困難さについて――『ひよっこ』
研究テーマ7―2 不倫ドラマ、その先へ――『恋する母たち』/『大豆田とわ子と三人の元夫』
第8章 都市と地域社会
研究テーマ8―1 無印都市とは――『G線上のあなたと私』
研究テーマ8―2 地域社会の描き方――『遅咲きのヒマワリ――ボクの人生、リニューアル』
第9章 権力と差別
研究テーマ9―1 権力について――『今ここにある危機とぼくの好感度について』
研究テーマ9―2 マイクロアグレッションとは――『問題のあるレストラン』
研究テーマ9―3 差別を描く――『フェンス』
第3部 一九七〇―九〇年代日本――二つの東京と若者たち
ほか
感想・レビュー
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もけうに
お抹茶
ズグリーブ
ひるお
よっちん
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