内容説明
廃止予定の宇宙停留所には家族の星へ帰るため長年出航を待つ老婆がいた……少数者に寄り添う心温まる未来を描く短篇集、文庫化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やも
71
今の世界をベースに新しい世界に連れて行ってもらった。科学を極めたらそこに行けそうな気がしてくる。天才の発想する浪漫。最っっっ高です。読み終えた今、早くも著者の他の話が読みたくてたまらない。▶選別主義を極めた科学者とその子孫▶宇宙で行方不明になって40年後に帰ってきた祖母▶ある風景を描き続けた少女、彼女が描いていた場所が見つかったがそこは…▶故郷になっていたかもしれない惑星行きの宇宙船を待つ老婆。▶感情が物質になって死んだ人の感情にまた会うことが出来るならば?▶宇宙船搭乗前に逃げ出して海に飛び込んだ理由。2024/12/01
NAO
60
韓国の名門理工大学在学中に書かれたデビュー作を含む、作者のデビュー作品集。「始まりの地」に巡礼に行った者たちの半数が帰ってこないことに疑問を持った少女がとった行動を描いた「巡礼者たちはなぜ帰らない」、宇宙に出たまま数十年行方不明になっていた祖母の不思議な体験を描いた「スペクトラム」、表題作「わたしたちが光の速さで進めないなら」など。宇宙や異星人を題材に、作者は女性や切り捨てられた者たちを描き、彼女たちに毅然とした態度を取らせている。表紙絵はライトノベルのようだが、考えさせられることの多い話ばかりだった。2025/01/01
ばう
54
★★★★学生の頃はワクワクして読んでいたSFも最近は手に取る事はなくなっていた。けれど最近韓国文学の面白さに気づいてこの本も手にとったけれどだけれど想像の10倍くらい楽しめた。7篇からなる短編集、デビュー作らしいけどそれでこのクオリティ!「共生仮説」「館内紛失」は思わず引き込まれる発想、特に「館内…」は母娘関係の話でもあるので感情移入してしまった。表題作と「わたしのスペースヒーローについて」は信念を持った女性の話。表題作主人公のアンナがいい。SFとは縁遠くなってるけどこの作家さんは追っていきたいと思う。2026/09/21
はっせー
50
本書は韓国SF文学と呼べるジャンルの本!SFというと少し身構える人もいるが、安心してほしい😂本書はそこまで身構えなくても世界観に入ることができる。その理由としては誰もが1度は触れたことのある設定だからかなと思った。短編としては7編収録されている。私としては表題作でもある「わたしたちが光の速さで進めないなら」と「巡礼者たちはなぜ帰らない」が良かった!「わたしたちが光の速さで進めないなら」は、打ち棄てられた宇宙ステーションで、老人が1人家族の星へ行く船を待っているお話。2025/04/21
ざるこ
42
7篇。SFは自由奔放なアイディアを愉しむのが醍醐味やけど、なんでもアリと感じると興醒めしてしまう。その境界がどこなのかは自分でもよくわからないのだけど。始めなんだか受け付けず放置。ひと月以上おいて再度挑戦。するする読めておもしろい。結局タイミングなのか?全篇通して読みやすく優しい雰囲気が漂う。絵を描く異星人の生まれ代わり「スペクトラム」人間が生まれた時から脳内に共生する異質の存在「共生仮説」が好き。「私のスペースヒーローについて」宇宙の更なる向こう側への探索に『見る必要あるのかしら』のひと言が妙にツボる。2025/12/08




