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内容説明
東京に15年以上暮らした著者が感じた、韓国と似ているようで異なる日本社会の姿。大手新聞『韓国日報』の人気コラムを書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
8
原題「同じ日本、異なる日本」。日本で15年以上研究・生活された人類学者によるエッセイ。視点は冷静で「偏る」ことはない。故に時にソフト過ぎるきらいもあるが、十分に日韓両国社会の文化批評・社会批評となっている。一例をあげれば第二次世界大戦に関して「8月15日」を記念する国は、世界中で日韓の2国しかない。それはなぜなのか。また「在日」という存在が韓国においても、非常に厳しい立場にあることへの言及など、興味は尽きない。固定的で同質的な「日韓文化」「日本人・韓国人」論への批判という著者の立場に完全に同意する。 2024/10/28
かしこ
5
この本にも地震の章があったけど、韓国の人は日本は地震と切っても切れない国だと思っているよう。そんなに日本人って普段から地震のことを考えているかな? 韓国は儒教の国だから老人を大切にすると思ったのに、50代の映画監督は古くさい、老害として追い出され新しい人がもてはやされるそう。日本はサザエさん、島耕作、ガラスの仮面などコンテンツが異様に長生きですって。 日韓の嫌い合いのやり取りはマスコミによるキャッチボールによって盛り上がるというのは納得。 2025/02/10
すのさん
4
日本人の性質として「自己満足的」であるという視点が印象的。個人の利己的な動機を満たすために集団に属し、集団は自己を守る隠れ蓑にすぎないという。時に政府を強く擁護し、ある時は激しく批判する風見鶏的な態度もこの視点から理解できる。集団に真の忠誠心を持つのではなく、そこに属することが自分の目的に叶わなくなれば容易に離脱し、批判する側に回る。日本人の政治的態度を考える上で、この捉え方は参考に値する。異邦人の著者による鋭い観察にハッとさせられる箇所も多く、多面的に日本人像を考えることができるという点で面白かった。2025/08/10
バーニング
3
韓国と日本のメディア企業で勤務したあとに東大の大学院で学位を取り、研究者に転じた著者によるエッセイ。一応学術エッセイという読み方もできるのだろうけれど、元原稿が新聞社でのウェブ連載なのでもう少しラフな感じに読むのが正しいのだろうと感じる。現在でも続いている連載であり、話題は豊富だが掘り下げがあっさりしているのはやや物足りなさも残る。新型コロナの蔓延時期と連載時期が重なっており、コロナを通じた日韓の差についての観察も豊富だった。2024/09/28
ゆるひと
2
地震、デジタル/アナログ、情と礼節、差別問題、個人主義・・・。何故そこがそんなに気になるの???という辺りの疑問から韓国人の頭ん中ぎ見えてくる本。2025/02/26
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