内容説明
少年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!? 僕はなぜ大人にならないのだろう。心も躰も成長を止め、純粋な子供のまま生きていくことは、果たして幸せなのだろうか。出生の秘密を自ら探る呼人が辿り着いた驚くべき真実とは。感動のラスト、権力者の理想が引き起こす現代の恐怖をリアルに描いた傑作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワレモコウ
54
再読本。12歳からずっと歳を取らず、小学校からの仲間である潤・厚介・小春の成長を見続ける呼人。 やがて章を追うごとに、19歳26歳32歳37歳の呼人が描かれるが、共通しているのが自分を捨てた母親探しである。12歳の少年たちのスタンドバイミー的な青春劇から入り、生みの母と育ての両親とのヒューマン的要素が出てきて、終いには過激派や国際テロと不穏な場面が続く。間に少し、小春との切ない恋がホッとする場面か。いろんな要素が入り込んでいて、かなり壮大な物語であり、不思議な読後感。2022/02/11
スナイデル
25
4.52021/03/22
背番号10@せばてん。
25
2003年1月10日読了。あらすじは忘却の彼方。2003/01/10
佳乃
21
12歳で心と体の成長が止まった呼人。出生の謎を探すストーリー。呼人を取り巻く友情。呼人の出生がわかったのはよかったけど、私的には友情もののままでおわってほしかったな・・・アミは本当に母としての愛を呼人に持っていたかは疑問として残るところだけど。2014/12/07
いちまる。
19
一度は憧れる不老不死。呼人の成長が12歳で止まり、12歳の視点で変わってゆく世界を見つめる。なぜ自分がこんな思いをするのか。なぜ自分は生まれてきたのか。変わっていく友人を見る気持ちは、優越感とは程遠い、切ないもの。生みの親の愛に包まれたとき、呼人は自分の存在価値を見出す。2013/11/30