内容説明
「四月はいちばん無情な月」で始まる長篇詩「荒地」と代表的な文化論の定評ある名訳を一冊にし、巻末に深瀬基寛の評論「エリオットの人と思想」を収めた充実の決定版。
《古典名訳再発見》第5弾。解説・阿部公彦
【目次】
荒 地
Ⅰ 死者の埋葬
Ⅱ チェス遊び
Ⅲ 劫火の説教
Ⅳ 水死
Ⅴ 雷の曰く
「荒地」自註
文化の定義のための覚書
第1章 「カルチュア」の三つの意味
第2章 階級と「エリット」
第3章 統一性と多様性:地域
第4章 統一性と多様性:宗派と祭式
第5章 文化と政治についての一つの覚書
第6章 教育と文化についての覚書一束及び結語
附 録 ヨーロッパ文化の統一性
エリオットの人と思想(深瀬基寛)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
5
50年前、20歳の時初めてエリオットの詩集の言語感覚に触れ、夢中になって・・・この20世紀最大のモダニズム詩人に押し上げだ初期の詩集「荒地」1923も暗唱するまで繰り返し、繰り返し読んだ・・・今回そのエリオット理解の為の読書として評論を中心に触れ、その最後がこのエリオットの文化論「文化の定義のための覚書」1948・・・そして知ったのがエリオットがその思想に於いて実にコンサバティブだったこと・・・あるいは問題を歴史を踏まえて真摯にを詰めていけばいくほどコンサバティブになって行ったということか・・・2019/03/10
トウリン
0
詩は『荒地』のみ。あとはエリオットについて。この人の詩集は岩波文庫のものも持っているけれど、こっちの訳の方が好きかな。2019/01/15
白いハエ
0
『荒地』の無頼さは身構えていた通り、自分が何を読んでいるのかわからなくなる。自註を携えて二回通読する。人間の荒涼に吹くからっ風のごとき声々。『文化の定義のための覚書』は正直今更読む必要があるのかはわからない。訳後を読み、戦争直後における日本での需要を知る分には良いが…ローレンツにせよ、ブランショにせよ、どうしてこの時期の思想家は芸術や文化を政治から引き離したがるのか。経済とお手々つないだいまの政治に、ここに定義されている文化ではもはや太刀打ちできまい。2018/10/08
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