中公新書<br> 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

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中公新書
日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

  • 著者名:竹下大学【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2024/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121028228

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内容説明

電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
日本の歴史を語るのに果物は欠かせない。なぜ柿は平安時代から生活用品だったのか。徳川家康はなぜ関ヶ原の戦い直前に柿と桃に願をかけたのか。ペリー来航の際、アメリカと対等に渡り合おうと日本が振る舞った料理に添えられた果物とは何か。太平洋戦争中、軍需物資として密かに大量生産されたのはどんなブドウだったか。日本社会・経済発展の知られざる裏側を「果物×歴史」で多種多様に読み解く、「もうひとつの日本史」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

124
「果物はすごい」以上に、この本の情報量がすごい! 柑橘、柿、葡萄、苺、メロン、桃に関するありとあらゆる情報(歴史、品種、エピソード)が満載。柿は、日本で砂糖を生産できなかった時代の貴重な糖分補給源。シャインマスカットは、個人育種家に全く歯が立たなかった国の試験場による大ヒット(でも、海外で品種権を取得しなかったという失態は、お役所仕事の甘さ)。苺の福岡と栃木のライバル関係(とよのか→とちおとめ→あまおう)も面白い。苺好きの正岡子規の「蒲団干す下にいちごの花白し」「いちご熟す去年の此頃病みたりし」は染みる。2024/10/31

skunk_c

66
これは面白い!柑橘類、柿、ブドウ、イチゴ、メロン、桃の6つの果物について、その栽培の歴史から品種改良への努力、そしてそれぞれの品種の特徴などを、かなり詳細に、とても読みやすくまとめてある。産地の様子も色々書かれているため、旅心もくすぐられる。異なる果物の改良に同じ人物が関わっていたり、神奈川県がかつてはメロンの一大産地だったことなど、新しい発見もたくさんあった。カミサンが大のミカン好きだが、これからはミカンの袋に産地や糖度だけでなく、品種名を書いてもらいたいと思ったくらい。著者の品種の本も読もう。2025/03/02

ホークス

43
2024年刊。果物6種(柑橘類、柿、ブドウ、イチゴ、メロン、モモ)の育種・栽培・需要拡大に尽くした農家や研究者の話。国産柑橘類の7割を占める温州みかんは明治に広まった。1973年がピークで1人当たり年間消費23.1kg=200個以上(2021年は3.3kg)。翌年に暴落して転作が進む。昔は安かった、と思うのはこの辺の記憶らしい。伊予柑など温州のオフに出回るのは中晩柑。香酸柑橘の国内生産1位は圧倒的に柚子だが、輸入を含めるとレモンに負ける。イチゴ生産を巡る栃木県と福岡県のトップ争い、特に品種開発の歴史が熱い2025/03/10

seki

21
蜜柑、柿など日本で馴染みの深い果物たちを小気味よく解説する。読後感がすごく清々しい。内容は果物の品種改良の歴史だが、それは園芸農家や国、自治体の品種改良への挑戦の歴史でもある。最近のビジネスとしてはAIなどのテック系がもてはやされるが、こういった泥臭さがなんとも新鮮だ。本書で登場する挑戦者はみんなが儲かる、みんなが美味しく食べられることに向けてチャレンジする。確かに昔に比べて果物は甘く美味しくなった。グレープフルーツや苺に砂糖をかける必要がなくなった。その背景には必死の苦労があったのだと知った。2025/05/05

もえたく

20
蜜柑、柿、葡萄、苺、桃などを日本史のエピソードと絡めて解説したり、その品種改良を論ずるなど、果物の知らざれる魅力が伝わってくる新書。例えば、柿は食するだけでなく、平安時代からカキタンニンとして撥水、防虫・防腐効果が活用されていた事。また、柿のタネの形はうっかり踏みつぶされて出来た事など派生的なトリビアも盛りだくさん。楽しませてもらいました。2025/01/15

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