ターングラス 鏡映しの殺人

個数:1
紙書籍版価格
¥2,750
  • 電子書籍
  • Reader
  • 特価

ターングラス 鏡映しの殺人

  • ISBN:9784152103628

ファイル: /

内容説明

1881年イギリス、エセックスのターングラス館で起こった毒殺事件。事件解明の鍵は、館に監禁された女性が持つ一冊の本にあるという。一方、1939年アメリカ、カリフォルニアでは推理作家が奇妙な死を遂げる。彼は、死ぬ間際に58年前の毒殺事件の物語を書いていた。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

28
表から読む物語と裏から読む物語の互いが伏線となり解決編となるという趣向は面白くなりそうだったけどスッキリせず消化不良。『エセックス篇』→『カリフォルニア篇』の順番がほぼ決め打ちで作られているし、どちらもミステリとしてうまくない。『エセックス篇』は舞台はいいのにサスペンススリラーじみた展開で解決が知っている者から語られる形なのも頂けない。『カリフォルニア篇』は一応の謎解きはあったけど、そこまでするか?という感じも。「強さを求める男」「全てを奪われるか弱き女」という相似は分かるけど、仕掛けが効果的じゃない。2025/01/16

いちろく

27
紹介していただいた本。叔父の診療に医師シメオンが島を訪れたことから巻き込まれるエセックス篇と、友人の死に疑念を抱いたケンが謎を追うカリフォルニア篇の2篇からなる本書。テート・ベージュと謡う独特な構成も凝っている内容。私はエセックス篇からカリフォルニア篇の順で読了した。両篇とももう少しエピローグ的な内容を読みたかったと思うのは、あくまで私の印象なのかもしれない。2篇の独特な関連性も含め楽しめた内容だった。2025/03/24

しゃお

26
エセックス篇とカルフォルニア篇、本を反転してどちらから読んでも楽しめるというテート・ベーシュ。解説及び訳者の後書き(中書き)も真ん中に収められているという凝りよう(笑)。ゴシックホラー的雰囲気たっぷりなエセックス編から読みましたが、カリフォルニア編から読んだ方が理解しやすいのかも。ともあれ鏡映しのようにリンクしていく様は「おお」となります。しかし何かしらモヤっとするものも残り、その辺を確かめたくて、時間ある時にもう一度、今度は反対から読んでみたくもなりますね~。2024/12/29

M H

25
赤い表紙のエセックス篇、青い表紙のカリフォルニア篇のどちらからでも読める仕掛けのミステリー。時代が古くて陰気なエセックス、新しくて(戦前だけど)明るめのカリフォルニアと異なる雰囲気で進む。共通する人名、作中作でこれらのつながりが示唆され、作中では確定しない謎も残る。うぅ、頭が悪くてわからない。こう書くとただ難解みたいだけど、文章自体は平易で各篇の筋はちゃんと楽しめるようになっている。2024/12/21

maja

22
1881年エセックス篇と1939年カリフォルニア篇、ふたつの物語が逆さまに合わさった本の作りで物語も一筋縄ではいかない鏡のなかの像の連なりを覗くようなエンドレス。しかも、そのなかの像のひとつが異形に見えるとそこからまた違った像が連っていく奥があるみたいな。カリフォルニア篇で作家オリバーが描く一族の前世紀の暗喩に満ちた物語のエセックス篇。交差する点から線へと物語を推測したり想像したりで楽しむ。謎も分からないままのもそれも含めて面白かった。 2024/11/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22072974
  • ご注意事項

最近チェックした商品