リスク意識の計量社会学 - 犯罪・失業・原発・感染症への恐れを生み出すもの

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リスク意識の計量社会学 - 犯罪・失業・原発・感染症への恐れを生み出すもの

  • 著者名:阪口祐介
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 勁草書房(2024/10発売)
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  • ISBN:9784326603732

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内容説明

2000年代の治安悪化認知の高まり、福島第一原発事故後の脱原発世論、新型コロナの感染不安といった、様々な種類のリスクに対する人々の意識は、社会階層・ジェンダー・家族形態などの社会的要因によって、なぜどのように異なるのか。ベックのリスク社会論の課題を乗り越え、日本社会におけるリスク意識の計量社会学の端緒を開く。

目次

はじめに

序 章 計量社会学によるリスク意識の探究
 1 多様なリスク研究の展開
 2 ベックのリスク社会論と計量分析
 3 リスク意識の社会的規定要因
 4 リスク意識への計量社会学的アプローチ

第1章 犯罪リスク認知の社会的規定構造
     ――日米比較分析からみる日本の特殊性
 1 犯罪リスク認知の属性差の探究
 2 欧米における脆弱性仮説
 3 分析――犯罪リスク認知の規定構造の日米比較
 4 日本の特殊性の解釈

第2章 犯罪リスク意識の時点間比較分析
    ――2000年代における加熱と沈静化
 1 犯罪リスク意識の水準の変化――加熱から沈静化へ
 2 犯罪リスク認知の規定構造の変化
 3 分析――犯罪リスク認知の規定構造の時点間比較
 4 高階層効果の消失と男性における家族効果

第3章 メディア接触と犯罪不安
――「全国ニュース」と「重要な他者への犯罪不安」の結びつき
 1 メディアと犯罪不安
 2 メディア接触効果仮説と日本への適用
 3 分析――メディア接触効果仮説の検証
 4 全国ニュースと重要な他者への犯罪不安

第4章 失業リスク認知の規定構造
――客観的・主観的リスクの比較分析
 1 雇用不安と個人化論
 2 失業リスク認知の先行研究
 3 分析1――失業リスクの規定要因
 4 分析2――失業リスク認知の規定要因
 5 客観的・主観的失業リスクの比較

第5章 脱原発志向とジェンダー・年齢・社会階層
――価値観による媒介モデルの検討
 1 原発事故と世論・政治の変化
 2 仮説――価値観・ジェンダー・年齢・社会階層
 3 分析――脱原発志向の規定要因
 4 原発への態度の社会的差異

第6章 新型コロナウイルス感染症に関する意識の規定構造
――属性・政治的態度・価値観の効果の検討
 1 新型コロナの流行と社会変容
 2 先行研究――属性・政治的態度・価値観
 3 分析―― 専門家への信頼・感染不安・自由制限容認・自粛規範の規定要因
 4 新型コロナに関する意識の普遍性

第7章 環境保護の支持と環境リスク認知の国際比較分析
――2つの環境への関心の異なる規定構造
 1 脱物質主義説の検討
 2 仮説――「豊かさ」と「資源の欠如」
 3 分析――環境保護の支持と環境リスク認知の規定要因
 4 環境保護の支持と環境リスク認知の異質性

終 章 現代日本社会におけるリスク意識
 1 各章のまとめ
 2 本書の知見
 3 残された課題
 4 おわりに


参考文献一覧
初出一覧
謝辞
あとがき
索引

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