内容説明
――恋愛感情がない。性欲がない。それでも「普通」に暮らしている。5年間勤めた会社を辞め、街の小さな喫茶店「ブルー」でアルバイトをする鳴海優輝。心優しい啓介が営む「ブルー」には秘密を抱えた人々が集まってくる。デザイナーの北村、高校2年生のヒナ……。常連客の悩みに向き合う鳴海にも、周りに言えない想いがあった。多様なセクシュアリティを持つ人々を、やわらかく鮮やかに照らす、畑野智美の新たな代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
162
ねぇ鳴海君、『コーヒーのないカフェ』が店名なの?気になってるんですけど・・(笑)悪人は出て来ない。みんな良い人たちだ。この社会が目指す先は、多くの人が生きやすい社会であってほしいと願っている。少しずつ少しずつなのだろう。言葉にするのは(声に出すのは)勇気がいるよね。いつの時代もどんな世界にもアンチはいる。今は過渡期なのかな?後世の人々が判断する?畑野さんの新作は、ちょっとキレイにまとまりすぎたような気がする。が、それでも気付きをもらったし考えさせられた(カタカナ多し・・汗) 2024/10/16
のぶ
136
街の小さな喫茶店「ブルー」を舞台にそこでアルバイトをする鳴海優輝を中心にした物語で、お客さんと関わり合う中で、それぞれの恋愛観に触れていくお話。この本そのものが居心地の良いカフェのようだった。本の中に居場所を見つける、というわけではないが、本を読んでいる間「そこに座っていていいよ」と言ってもらえている気がした。多様性という言葉は最近広まってきているが、セクシュアリティについてはまだまだ浸透が薄い気がする。自分の嗜好とは異なった人が多く登場するが、他人の気持ちになって接しなくてはと思わせてくれた。2024/10/16
おしゃべりメガネ
134
さすが畑野さん、思ってた以上に圧倒されました。カフェでバイトするアラサーの「鳴海」。彼は至って'普通'でありながら、やっぱり'普通'とまでは言いがたい悩みを抱えています。そんな彼は恋愛感情がなく、性欲もありません。自分は他者とは違うと割りきりながら暮らしていくも、やはり悩みが消えるワケではありません。そんな彼の元には様々な'悩み'や'秘密'を抱えた人々が繋がってきます。セクシュアリティの多様性をここまでストレートに綴る作者さんの筆力は見事です。全体的にトーンは若干低めでも、読後感はとってもステキでした。2024/11/03
ウッディ
109
「普通は・・」という何気なく使ってしまう言葉で傷つき、追い詰められる人がいることを考えさせられてしまう物語だった。レトロな喫茶ブルーでバイトする鳴海優輝。自身の性指向がわからず、恋愛に興味を持てないアセクシャル・アロンマティックを自認する彼の元には、多様な価値観を持つ人たちが集う。彼らの話を静かに聞く彼はとにかく優しく、そんな彼の夢は、自分の存在を持て余した人たちが安らげる居場所となるカフェを開くこと。自分が普通であると妄信していて、それ以外の価値観を認めない人達の中に普通が何かという答えはないと思う。2025/01/28
Karl Heintz Schneider
105
とても静かな空気感の中で物語は始まる。主人公の青年も穏やかで自己主張がない。好きだなあこの感じ。読み始めてすぐに引き込まれた。そんな穏やかさの中にも不穏な空気がところどころにちりばめられている。どうやらこの青年重いものを抱えているらしい。でもそれを前面に押し出さない描写がいい。これから読む人は予備知識を持たないまま真っ新な状態で読みこの清浄な空気感を味わってもらいたい。そのために敢えてあらすじは書かないでおいた。そして著者がなぜ「世界のすべて」というタイトルをつけたのかじっくり想像していただきたいと思う。2024/11/29
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