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内容説明
頑張らず、上を目指さず、モノも求めない。そんな、自足による主観的幸福を追求する「引き算型」自己啓発が流行している。本書では、努力と成長の積み重ねを旨とする「意識高い系」と同じく長い歴史をもつ「意識低い系」の潮流をその核心とともに分析。時代状況と時代精神に照らしてブームの謎を解くほか、資本主義社会とは切っても切れない自己啓発それ自体の歴史も紐解く。日本人は自己啓発によって何を変えようとしてきたか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
51
自己啓発本の考察本として手に取る。近年のひろゆきの「引き算型自己啓発」、意識低い系の自己啓発の流行と、旧来の社会的な成功を目指す旧来の自己啓発本の流れと今後を論じる。ミニマリスト、断捨離、こんまりメソッドや、米国のキリスト教の亜種、ニューソートの日本での系譜や、それらの受容の土台など。自己啓発本が売れるのは米国か日本ぐらいと聞いていたがそういうことかと。神なき時代の信仰かあ。健康、運動、マインドフルネスなども。これは良書。久しぶりに読みがいのある新書だった。 2025/01/26
カレー好き
19
自己啓発本の歴史を紐解く。時代の変化により求められ支持される内容も変化してきた。最近ではひろゆきやphaさんのように、お金に執着せず考え方を変えて人生を楽しむ、引き算型が流行、ではなく定着している。こんまりさんやミニマリストも引き算型。昔の自己啓発本は出世や社会的成功を目指す足し算型、稲盛さんなど読んで奮い起ったものです。良いも悪いもなく、考え方次第で人生は良い方向に向いていく。自分がそちらに向かっていく。宇宙の真理です。引用されている本のほとんどを読んでいたので懐かしさもあり楽しめた。2025/06/26
きゃれら
15
改めて今更気づいたのだが、自分は自己啓発好きである。本書はスマイルズ「自助論」やフランクリンの話からはじまり、ごく最近のこんまり、ひろゆきまで、自己を変えてよりよく生きようとする方法の歴史的流れを紹介していく。表面をなぞるだけでなく、歴史的時間を超えた共通点なども指摘し、タイトル通り深層に迫っている。背景には現代社会の生きづらさがあるのだが、それが三宅香帆氏のベストセラー「なぜ働いていると…」と同じく、映画「花束みたいな恋をした」の主人公カップルのことを話題にしてたのが面白かった。2024/09/27
まゆまゆ
11
これまでの自己啓発本はスキルアップと階層上昇を目指して自分に足りない何かを「足す」考え方だったが、最近では人生から余計なものを「引く」考えを紹介する意識低い系自己啓発が多いとして、その社会変化について考察していく内容。そもそも自分自身を変えたいと考える前提にあるのは、一人で解決しなければならないという思い込みである。そこに気づくことができれば、自分に必要なスキルが見えてくる。2025/02/18
ありんこ
5
年末にかけて、寒かったことと、仕事が忙しかったことが重なり、めまいがあったりフラフラしたりしてしまいました。とにかく目の前の作業に集中しようと頑張ったけれど、やはり体調が良くないとできないこともあります。心の持ち方も大切だけれど、仕事への向き合い方や周りの人とのかかわり方に問題があるのかもしれません。性格的に背負い込みやすく、発散する場所がないところも良くないですね。それをどう楽しく、幸せと思うことに転換できるかどうか、今年も日々悩み続ける予定です。、2025/01/13
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