内容説明
◎北朝鮮はほんとうに戦争をするつもりなのか?
◎アメリカは日本を守ってくれるのか?
◎ロシアや中国はどう動くのか?
◎核戦争が起きる可能性は?
いま、朝鮮半島にかつてない緊張が走っている――。
韓国は南北軍事合意の効力の全面停止を発表し、
ロシアのプーチン大統領は北朝鮮を訪れた。
金正恩は世界の戦争を注視し、虎視眈々と攻撃の機会を伺っているという。
東アジアに危機が迫っている。
私たちは、権威主義国家といかに向き合うべきなのか?
日本を代表する社会学者が東アジアの情勢をわかりやすく解説し、
混迷する世界で日本が進むべき道を明快に指し示す。
日本はかつて、アメリカを相手に無謀な戦争をした。
いまの北朝鮮は当時の日本と似たところがある。
北朝鮮の人びとはなぜ、こう行動するしかないのか。
北朝鮮の追い詰められた状況を、
日本人は内側から理解できる可能性がある。(本文より)
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
26
宗教関係の本ではお世話になってる橋爪氏。彼の独自目線で語られる朝鮮半島有事の予言。日本の核武装について100年早いと云うのは何となくわかる。でも、隣は核武装をしてしまった。それに対しての対応が出来ない、対抗して持とうとしても世論的に100年早い。原発テロの危険性も、、あの国ならやりかねないし、立証も無理だよな。台湾有事もある昨今、コレは絶望感しかない本だった。2024/09/09
Kentaro
23
ナショナリズムの動力となったのは、尊皇思想である。 尊皇思想は、儒学(朱子学)に根をもつ。儒学は、日本の統治階層(武士)に受け入れられ、日本的なものに変容した。幕府の要人も、各藩の知識人も、市井の人びとも、みな尊皇はもっともだと思った。尊皇思想にかぶれたと言ってもよい。尊皇思想が言うには、日本がオール・ジャパンでまとまるには、天皇が中心にならないとだめだ。ロシア船がたびたび来航した。阿片戦争で清が英国に敗れた。とうとう黒船がやって来ると、幕府や各藩は、統治権を天皇に返上することにした。2025/08/21
ta_chanko
16
北朝鮮が核保有国になり、アメリカ本土まで届く長距離ミサイルを手にしたいま、アメリカの「核の傘」はその効力を失っている。仮に北朝鮮や中国が、台湾や韓国、日本に対して戦術核兵器を使用したとしても、アメリカは核兵器による反撃は行わないだろう。アメリカ本土に核ミサイルを撃ち込まれることを恐れて。ゆえに現在、北朝鮮による韓国侵攻と、中国による台湾侵攻の危機がかつてないほど高まっている。北朝鮮がウクライナに派兵したのは、ロシアの了解を得るため。朝鮮と台湾の危機が連動すれば、世界大戦に。核レンタルが日韓の防衛策?2024/11/05
Hatann
7
東アジアの軍事的緊張につき、台湾ではなく、朝鮮半島に着目して思考実験し、危機回避のための処方箋を探る。北朝鮮については、米国に対して無謀な戦争を仕掛けた戦前日本との類似を示しつつ、核兵器開発に成功した軍事的優位性による相違にも目配りする。台湾有事と朝鮮半島有事が連動するシナリオは納得度も高く、閾値を超えさえないための軍事バランスの維持も必要だ。既存の核兵器管理レジームを尊重した核レンタルや、通常兵力の整備・増強も現実的な課題だ。ウクライナ侵攻を背景に、ロシアと北朝鮮の軍事同盟が再開したことも見逃せない。2024/12/04
倉屋敷??
3
北朝鮮のような自国民をなんとも思っていない、もしくは外からはそう見える国が核保有すると核の傘は意味を成さない。 北朝鮮までいかないまでも中国やロシアのような権威主義国家が核を保有し、それらの国が隣国である日本国民は国防にもっと関心を持つべきでしょう。 核のあり方について今一度考え直さないとね。2025/09/13
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