内容説明
決して他人事ではない「空き家問題」。
「家」をめぐる家族の物語!
50代の主婦・瞳は兵庫県のマンションで夫の一郎と
二人で暮らしていたが、母の京子が入院したことをきっかけに、
同居を始める。
母が急死したことで空き家になった実家、相続などの
家族の問題に直面することに。
母の遺言状で兄姉との間に亀裂が入る中、
瞳は実家の整理や売却の準備を進めていくが―ー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiace9000
123
一気読みの「家」小説。親亡き後の”実家どうする事情”を元に、日本の空き家問題に鋭く切り込んだ作品に重松さんの『カモナマイハウス』があった。今作の面白さは相続にまつわる主人公・50代の主婦・瞳と、兄姉との切実にしてリアルな揉め事描き。シロにもクロにもけっこうな振れ幅で動く瞳の内面は、はじめこそ不安定な人物造形にも思えるが、実際はそれこそリアルかも…と思えてくる不思議。他人事が自分事になれば、つまりそれが真実になるのだろう。「いまできることをやらへんかったら後悔するで」は、まさに子世代の「今」かもしれない。2024/11/10
ma-bo
105
著者の作品は初読み。3人兄弟の末っ子の瞳は、母が入院した事をきっかけに同居を始めたが、3年後母が急死した事により、遺言状、相続問題が発生し兄や姉とギクシャクしたような感じになる。そして題名の親の空き家(処分)に繋がっていく。誰しもが通る道でありこれからより問題化していくであろう空き家問題。作者の葉山さんが兵庫県在住で、物語の舞台も同じだからかなりご自身の体験が含まれてるのかと想像してみたり(親の実家は若干ぼやかした場所の表現が余計リアル)...ちなみに私も兵庫県出身だから知ってる地名や場所が多く出てきて↓2025/02/25
七草
44
個人的に、世間一般よりもはるかにず〜と早く実家が空き家になってしまった経緯があって。うなずきすぎて首がもげるかと思った。空き家を維持、管理するには、想像以上に多大なエネルギー、時間、お金が必要。様々な問題が複雑に絡む。さらに解体するとなると、遺産相続や法律、祖父母の代や親戚まで関わることもあり、かなり厄介。紛糾する。親の介護よりも頭を悩ます場合も。今後、人口減少社会でさらに超高齢化が進み、空き家がますます増える。地味に苦労が多く、割に合わないが、放置できない問題。2025/05/31
Shoji
38
親が死んで空き家になった都市近郊の実家。このご時世、用途のない不動産は、相当恵まれた物件でない限り負の遺産だ。残された子は三人。それぞれ思惑があり、実家での生活を敬遠する。空き家となった土地家屋の処分、遺産の分配を巡って、三人の子と配偶者とで小競り合いが続く、そんなお話です。面白かった。2024/11/14
レア
29
老いた親との同居から始まり、相続、空き家問題(維持・管理・名義変更・売却)など近い将来、わが身にも降りかかってくるであろう内容がテーマ。読みやすいし登場人物にも同調できて面白く、ページをめくる手が止まらなかった。名義変更のゴタゴタは夫の実家でも発生。ほんっとに大変そうだったので、問題を先送りにしたり、なあなあで考えていると、残された者には大きな負担を強いる事になる。死んでオシマイじゃない😓生きているうちからちゃんと話し合っておかなきゃな。でもできることなら考えたくない、面倒くさいってのが本音😅2025/02/17
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