内容説明
日本の各地に点在する無数の寺院、かつては歴史を動かす中心ともなり、日本文化の深層に定着した仏教を発布してきた寺は、人々の生活や社会環境が急変している現在、どんな役割を果たしているのか? いま生きている仏教を伝える僧侶はいるのか? 本書は、それを探して埼玉県ときがわ町の臨済宗の寺、正法寺(しょうぼうじ)の僧侶に直撃取材をし、聞き取りまとめたもの。語り手は、91歳にして元気矍鑠(かくしゃく)の閑栖(かんせい)和尚と現住職。死や魂の行方、先祖供養やお墓の意義など、誰もが心の奥底で気になっている事柄をわかりやすく語ってくれた。寺は、墓地や葬式だけではなく、いま生きている私たちの人生を助けるために、仏の教えに従って、生き生きと動き回っている和尚が、過疎の山の麓に、いま確実に存在している。その和尚の話しを伝える書である。
目次
プロローグ 三年ぶりのお祭りが開催された
◎――むらさきつつじ祭りと花祭り
◎――迎えてくれるのは「六地蔵菩薩」
◎――役員の協力で成り立つ祭り
第一章 大般若経祈祷でコロナの不浄を一掃する
◎――大般若経祈祷の奉納
◎――「番匠一座・夢ちんどん」と春風亭昇乃進師匠による落語で大笑い
第二章 正法寺の歴史
◎――ときがわ町西平都幾山は鎌倉時代に禅が栄えた仏教エリア
◎――正法寺を開山したのは栄西の孫弟子・良空宗徹禅師
◎――名僧・栄朝を慕って都幾山に禅僧が集まった
◎――禅の修行に茶礼を取り入れて集中力を高めた
◎――日本の仏教史での大きな二つの変化
第三章 児玉隆元閑栖和尚の仏教観
◎――児玉隆元閑栖和尚は話術の達人
◎――健康の秘訣は呼吸法
◎――寺の子として生まれたが、僧侶になりたくなかった
◎――生きる道を模索した青春時代。父のひと言で僧侶になることを決意
◎――正法寺との出会いは「いきなりのお見合い」
◎――追いかけてきた新妻
◎――平林寺で禅修行――托鉢行と公案
◎――入り婿として正法寺の僧侶となる
第四章 閑栖和尚との一問一答「魂・あの世・葬儀の意味」
◎――知りたいのは「魂のゆくえ」
◎――葬儀は心を整理するためのひとつの方法
◎――「あの世」はあるか
◎――「この世でなしたことはすべて自分に返ってくる」
◎――私たちが存在しているのは御先祖がいるからこそ
◎――お墓という手を合わせる場所があることが大事
◎――巡礼は死の悲しみを癒やす力がある
◎――日本人の心の深層にある「あの世観」
第五章 児玉敦彦住職が語る「お寺の危機と可能性」
◎――児玉敦彦住職は「時の流れに風化しない仏教の核」を追求
◎――寺には祭りが必要だ
◎――江戸時代の住職は結婚しなかった
◎――僧侶が住職として生活できないと寺は消えていく
◎――寺の「宗教法人」を欲しがる会社
◎――山が荒れて鹿やイノシシが里に出てくる
第六章 児玉敦彦住職が語る「人間に本当の悪人はいない」保護司の活動から見える希望
◎――保護司とは犯罪者の社会復帰をサポートする仕事
◎――ヤンチャな子は苦労している分、真っ当な大人になる
◎――大切なのは「聞く力」
◎――薬物依存症は難しい
第七章 児玉敦彦住職が語る「魂の話」
◎――遺体がそこにあるとき、魂はどこにあるのか
◎――お墓の意味は家族親族の絆
◎――「おかげさま」の法事は必要か
◎――御葬儀のときの「喝!!」という叫び
◎――「死」を隠す時代の弊害
第八章 児玉敦彦住職が語る「坐禅で本来の自分と出会う―お釈迦様の瞑想、臨済宗の坐禅、そして現代のマインドフルネス」
◎――坐禅は「自分を見つめ直すことで本来の自分と出会う」方法
◎――坐禅中に叩くのは「激励」の表現
あとがき
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