内容説明
愛を失ったきみに、ささやかな日だまりを。
降りしきる雨の日。
仕事に追われる毎日、誰も待っていない一人暮らしの部屋。
そんな俺の家の前に、見知らぬずぶ濡れのギャルの姿が。
「久しぶりじゃんね、叔父さん」
彼女は、ある理由で疎遠になっていた義理の姪・美雨だった。
「顔を、見たかったから。久しぶりに」
そう言って、まるで“もう二度と会わない”とでもいうような態度で立ち去ろうとする美雨。居場所をなくし、行く当てもない彼女を、今引き留めなきゃ一生後悔すると思った。
「ここに住んでいい。というか、住め」
その日から、俺と姪の七年を取り戻す共同生活がはじまった――
ギャルになった姪と、おじさんになった叔父の、微妙な距離感がつむぐ曖昧同棲ストーリー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
仕事に追われる毎日を送る広告代理店勤務の南雲晃。一人暮らしの部屋の前にずぶ濡れで待っていた、疎遠だった血の繋がらない姪・美雨と再会する曖昧同棲ストーリー。姉の夫の連れ子で、姉夫婦の交通事故死後は大学生になった今に至るまで親戚をたらい回しにされていた美雨の複雑な境遇。幼い頃慕った彼女を放っておけずに、叔父として一緒に住むことを提案する晃。どこか遠慮して無理を重ねる美雨のこれまでを考えずにいられませんでしたけど、彼女としっかり向き合って覚悟を見せた2人の関係がこれからどう変わるのか、今後が楽しみな物語ですね。2024/09/16
真白優樹
13
専門広告代理店に勤める青年が六月のある日、五年ぶりに血の繋がらない姪と再会し始まる物語。―――繋がらずとも繋がりあり、それは血よりも濃き繋がり。 五年ぶりに再会したらギャルになっていた姪と、離れていた時間を埋め絆を取り戻していく物語であり、受け入れて居場所を作っていく家族ものとしての温かさに溢れた、心温まる物語である。始まったばかりの同居生活、少しずつ近づいていく心の距離。今は未だ何も返せていない姪は、いつか何かを返せるのか。生きる理由はここに出来ていくのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2024/09/19
れっちん
9
姉の結婚相手の連れ子 不幸な事故により両親を失い、親戚を周り、誰にも愛されなかった『美雨』 そして、ある日叔母の家から家出する。 過去はよく笑い、そして甘えん坊だった。 叔父『南雲晃』は『美雨』と同居を始める。 正直いって、これは良作 『美雨』の心は章ごとに、とある手法で表現されるわけだが、この書き方がとても良い。 少しづつ心の移り変わりが読めるのはジレジレするし、ムズムズする(良い意味で) 2人は失った時間を取り戻す。 続刊でどのような心情を見せて貰えるのか?楽しみだ。2024/10/23
chirako
8
ドラマの1話みたいな1巻だった。義理おじさんと義理姪の設定もしっかりしてるし、義理おじさんの会社の後輩部下2人もいいキャラだった。義理姪の背景の重さしんどさが強調されてた1巻だったけど、この設定だと義理おじさんのほうが心の部分では抱えてる闇が深く重いような。2巻ください。あと個人の好みがあると思うけど、「とある裏アカのつぶやき」は、ヒロインの心情のあからさまな答え合わせのようで、読んでる余韻が薄れるような読書のリズムが崩れるような感じで私はないほうがよかった派閥の人間であります。2024/10/15
alleine05
7
以前にGA文庫で出ていた『俺の姪は将来、どんな相手と結婚するんだろう?』の作者の新作ということで読んでみた。まあまあ。安定して楽しめたのだけど美雨の背景に重い設定があるので何気ない日常のはずの場面でも常に薄い悲しみや重たさに包まれているような雰囲気があって、そのへんが基本的には気軽に笑って楽しめる作品を好む自分とはちょっと相性が悪かったかなと。2024/10/10
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