中公新書<br> 明治天皇 苦悩する「理想的君主」

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中公新書
明治天皇 苦悩する「理想的君主」

  • 著者名:笠原英彦【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 中央公論新社(2024/08発売)
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  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121018496

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内容説明

王政復古の旗印のもと、幕府や摂関職が廃され、若き明治天皇を戴く維新政権が誕生した。だが、近代国家の建設が急速に進むなか、「天皇親政」の理念はやがて形骸化する。
陸海軍を統べる大元帥として日清・日露の両戦争を遂行するなど、政府への協力的姿勢を貫いた天皇であったが、その陰には、自らの意思と政府の意向の乖離に苦悩する、孤独な君主の姿があった。
政府と宮廷の対立関係を軸に、理想化された天皇の実像に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぴー

56
明治天皇誕生前後〜崩御まで時期を書いており、天皇がどのような過程で、政治に関わっていくようになったかを本書では述べられている。明治十四年の政変以降、天皇が政治に対して積極的になる。周囲の人々の思惑に振り回されながらも、成熟していく天皇の姿が具体的なエピソードとともに書かれており印象に残る。天皇から伊藤の信頼感が特別だった。伊藤が天皇親政ではなく、いわゆる天皇機関説のような捉えをしていたのは興味深い。立憲国家の君主として苦労することも多かったような気がする。明治天皇の人間性を知ることができました。2025/01/12

雲をみるひと

15
明治天皇というタイトルだが、明治天皇が存命だった時代の年代記のような内容。維新までの期間を除き明治天皇や皇室そのものよりも政府の動向の記載が主。全体的に年代順に事実が羅列されている印象。明治天皇及び明治期についてはより深い研究が必要な気がする。2020/10/13

RED FOX

15
明治天皇のことは全く知らなかった私には丁度いい本でした。生まれる直前から始まるので時代背景をさらってくれて読みやすかった。多くの儀式がこの時から始まり、しかも意外と儀式をやらずに政治や軍事に悩む姿、知らなかった。中公新書、いっぱい読みたくなっております(^^♪2017/08/08

桑畑みの吉

5
壮年期の肖像画のイメージが強いが父孝明天皇が急死した時は弱冠15歳、当時は元勲たちに頼るしかなかったであろう。そんな明治天皇の誕生から崩御迄の激動の61年を僅か300ページで紹介している。当然ながら登場する元勲・関係者の経歴や事件の詳しい背景の説明はなく、明治時代の政治に詳しくない私はただただ活字を追うだけの読書になってしまった。もう少し副題の「苦悩する~」部分にスポットライトを当てても良かったのではと思った。2020/06/30

鬼山とんぼ

4
明治天皇を中心に据えて見た明治期の詳細な政治史。複雑緻密な人間関係を把握しないと理解しにくく、私には大変時間が掛かった。天皇は薩長の権力奪取の道具として担ぎ出され、形式上、新政権の絶対的主権者ではあったものの、実権を握る藩閥内閣との連立支配体制で最終的認可を与えるものの「輔弼を受けて決定を行う」存在で自分からの発議権はなく、その後の憲法制定、議会創設以後も、名実の微妙な差異と激しい時代の変化に政治家も天皇自身も苦悩しながら、国家の発展を支えていく。そういう構図の中でご苦労された明治天皇の姿が描かれている。2016/05/22

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