アテンション・エコノミーのジレンマ 〈関心〉を奪い合う世界に未来はあるか

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アテンション・エコノミーのジレンマ 〈関心〉を奪い合う世界に未来はあるか

  • 著者名:山本龍彦【著者】
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • KADOKAWA(2024/08発売)
  • ポイント 27pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041118450

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内容説明

人々の「関心」が価値をもち取引される世界――アテンション・エコノミー。
この情報空間が私たちの自己決定から民主主義の行方までを左右する。
デジタル社会の法秩序論(憲法学)の第一人者がその突破口を探る。

【目次】
第1章 変容する言論空間
 対談――メディアに与える影響 新谷学(株式会社文藝春秋取締役・総局長)
 対談を終えて ナビゲーションを受ける自由と、ナビゲーションからの自由

 対談――コミュニケーションの変容と法(code) 水谷瑛嗣郎(関西大学社会学部准教授)
 対談を終えて 情報空間に対する国家の“現れ”という難問

第2章 個人情報と広告
 対談――アテンション・エコノミーとプライバシー・個人データ保護 森亮二(弁護士)
 対談を終えて 個人データに対する主体性は必要か?

 対談――広告ビジネスの行方 馬籠太郎(株式会社電通デジタル)
 対談を終えて 「クリエイティブ」は本当にクリエイティブなのか?

第3章 認知の仕組みと自己決定
 対談――認知神経科学から見た認知と自由 下條信輔(カリフォルニア工科大学 ボルティモア冠教授)
 対談を終えて 「やわらかいクッション」による対抗と「自由」

第4章 生成AIがもたらすもの
 対談――生成AIが人に与える影響 栗原聡(慶應義塾大学理工学部教授)
 対談を終えて 憲法AIと民主主義

第5章 民主主義の再考
 対談――これからの民主主義 結城東輝(弁護士/スマートニュース株式会社)
 対談を終えて 「民主主義」の均衡(バランス)を再定義する

第6章 ネット空間の行く末
 対談――インターネット文化と思想 木澤佐登志(文筆家・ブロガー)
 対談を終えて 私たちが向かう場所、そして憲法――あとがきに代えて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

owlsoul

12
アテンション・エコノミーとは、人々の関心を引く(バズる)ことが収益に直結する経済構造だ。バズりさえすれば良く、その内容は問われない。故にこの構造は有益でも真実でもない情報を流布し、広い意味でのポルノ的コンテンツを蔓延させる。公的規制は必要だが、そもそも国家は情報空間において権力維持に都合のよい操作(プロパガンダ)を行うインセンティブが強く、介入のバランスは慎重に議論すべきだ。バズりを目的としたコンテンツは、やがて認知科学をもとにデータから逆算してAI生成され、もはや表現とすら呼べないものになるかもしれない2025/10/05

izw

10
憲法学者の著者が、様々な分野の人とアテンション・エコノミーについて対談し、対談後に考察している。メディア、コミュニケーションへの影響から始まり、広告と個人情報、認知と自由、生成AIの影響について対談・考察した後、憲法学者の本領発揮で民主主義への影響・行く末について対談・考察している。アテンション・エコノミーが悪影響を及ぼすことが分かっていても、個々人が望むものを提供して何が悪いのかという開き直りで、是正は難しい。レコメンドシステムが諸悪の権化のように考えられているが、本質的に良い推薦ができないものか。2025/04/09

かわ

10
「ダークパターン(ディセプティブパターン)」の存在を知った時も思ったが、クリック数UPやエンゲージメント獲得を重視することで倫理感が薄れてしまうのは非常に危ない。 企業に任せると経済活動を優先するので、倫理や社会的責任が疎かになるのは今のネットの惨状を見ても明らかだ。 SNSの発言の真偽に関わらず、バズればお金がもらえるシステムをどうにかできればいいのだけれど..2024/12/14

すみ子

8
インターネットの言論空間がここ数年でどんどん歪なものになっている危機感があり読んだ。日本ではネット上の言論空間において規制する強力な法が定められていないというのに驚く。対してEUでは人間の人格権の尊重という観点からデジタルプラットフォームを規制する法律が定められており、日本が遅れていることを実感した。2025年の選挙の結果にだいぶ落胆しているので、ヘイトを増幅するような正しくない情報の伝播になんとか歯止めがかけられないものか。対談相手に女性がいないことにはがっかりだけど、とっかかりとして読む分には良かった2025/09/27

asajee

7
良書of良書 ここ最近で、一番、周囲に薦めたい本。 タイトルなどに惹かれて読み始めたが、想像以上に壮大な内容。 自分自身もデジタルに「支配」されて、何か大きな変化の渦に知らぬ間に飲み込まれている、今後もっと大きな変化が起きるかもってもやもやうっすら思っていたことに、輪郭を与えてくれた。人々の生活だけでなく、思考のあり方、民主主義をも大きな変革の渦に飲み込まれていること、でも、それに悲観するだけでなく、これまでとは違う未来への道の途中かも、との想いをもつことができた。2026/06/26

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