マザー

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マザー

  • 著者名:乃南アサ【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 講談社(2024/08発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065366349

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内容説明

5つの短編に待ち受ける、予想外の驚愕の結末!
あなたはもう、以前の家族には戻れない。衝撃の令和の家族像。

「母という禍、家庭という地獄。
ひょっとして獄吏は自分自身なのかもしれない」
ーー中島京子(小説家)

<崩壊する家族を描く、衝撃の連作短編集!>
セメタリー
ワンピース
ビースト
エスケープ
アフェア

<書評家も絶賛>
「よくぞこの全人類にとって厄介で気になりすぎる母という存在を描き切ってくれた。不謹慎なほどの面白さ!」ーーマライ・メントライン
「作者がエールを送っているのは、母という名の女性たちなのだ。母親という呪縛に囚われている、すべての女性たちなのだ」--吉田伸子

母と娘の関係性はたくさん書かれているが、これは、母とかつて母だったものとの物語だ。

アニメのような三世代家族から独立して家庭を持った青年が、コロナ禍の間に立て続けに身内が亡くなった実家に久々に帰る「セメタリー」、過労によるうつ病で医師の仕事をやめて離婚した兄から、その身を案じながら亡くなった母の一周忌を前に再婚の知らせが届く「ワンピース」、娘が嫁いで一人残された高齢女性が、やがてマンション内で鞘当てが起きるほどに華やかに変貌していくさまを管理人の目から見た「アフェア」など、「母」という名に隠された一人の女性としての“本当”の姿を描き出す、直木賞作家渾身の家族小説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

236
乃南 アサは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、母親イヤミス短編集でした。 オススメは、「セメタリー」&「ワンピース」です。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003941102024/09/08

いつでも母さん

155
『崩壊する日本の母親像、家族像・・』これだけでそそられる。乃南アサさんが家族を綴る短編5話。明るい話は無い!1話目の『セメタリ―』こんな母親を知っているし、ここまででではなくても見てきたし、私にも欠片はある・・かも(汗)気持ち悪かったのは『ワンピース』『エスケープ』『ビースト』は憐れというか哀しい。そしてラストの『アフェア』佐野さん、ある意味天晴れだわ。乃南さん、やっぱり好きだ。2024/09/22

のぶ

146
5編の短編集。5人の母の物語。かつて「母」だった人が、家族を壊す。もうあの頃の家族には戻れない。崩壊する家庭を描く家族小説。「母」という名に隠された一人の女性としての本当の姿が描き出される。不思議な余韻が残ります。不幸に繋がっていくだろうことは予想できるのに、先が気になってしょうがない話ばかり。ここに出てくる女性たちには圧倒されたり、恐怖を感じたり、それぞれの話にいろいろなものが込められている。生々しい地獄が展開され嫌な気持ちになりながらも、その後味の悪さが癖になる、そんな作品集でした。2024/09/07

モルク

145
様々な母を描いた5話の短編集。母性とは違う個としての母の中にゾッとする本音が垣間見れる。三世代同居の仲良し家族、アニメの世界のような笑顔会話に溢れていた。子供たちが独立しコロナで帰省できないうちに祖父母、父が亡くなり久々に実家に戻ると…の「セメンタリー」が好き。母が変貌したのではなく子供たちに見せまいとしていた姿、本音がわかる。娘の結婚で一人となった母が派手になり男性の噂も絶えなくなった「アフェア」もいい。どの作品もゾッとしたり驚いたりしたが「エスケープ」だけは合わなかった。2024/11/24

hirokun

143
★4 マザーをテーマにした5編の短編集。読み終わってみて、表題から想像される内容とは全く違っていたが、マザーの表題が非常によく考えられた作品だなと感じられた。日本の母親の家庭における役割を皮肉を込めながら、批判的に,同情しながら鋭く表現した作品であり、乃南さんであれば、また違った視点から、ファザーをテーマにして素晴らしい作品を書き上げてくれると思う。読みやすい文章で考え抜かれたひねり具合は充分に楽しめた!!2024/09/25

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