中公新書<br> 昭和歌謡史 古賀政男、東海林太郎から、美空ひばり、中森明菜まで

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中公新書
昭和歌謡史 古賀政男、東海林太郎から、美空ひばり、中森明菜まで

  • 著者名:刑部芳則【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 中央公論新社(2024/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784121028181

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内容説明

日本人の心を躍らせ、泣かせてきた昭和の歌謡曲。その礎は中山晋平、西條八十が築き、三大作曲家の古賀政男、古関裕而、服部良一によって確立する。時代は戦争、敗戦と復興、高度成長へと進み、視聴手段もレコード、ラジオからテレビへと変化する。本書は作詞家、作曲家、歌手らが残した膨大な史料を用いて実証的に考察。数々の名曲が生まれた背景とその特徴を炙り出す。人はなぜ昭和歌謡に魅了されるのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

1959のコールマン

53
☆4。うーん。今一だった。全体の印象としては隔靴掻痒。色々細かく記述しているが、何か足りない感があった。足りない部分は、歌謡曲という括りに拘り過ぎたのか、歌謡曲の外部、つまり影響を与えた音楽ジャンルを省略しすぎているところ。歌謡曲はその歴史上かなり雑食で、しかも「売れる」となれば何でも手を広げてきた。だからこそ海外のみならず国内の他ジャンルの動きも多少紹介した方が本質に迫れると思うのだが・・・。まあ、それでも読者に媚びて話を盛らない、きちんと一次資料に当たっている所は好感を持てた。2024/09/28

そうたそ

15
★★★★☆ 昭和歌謡と言われるものが生まれた昭和初期から、やがて平成のJPOPに取って代わられるまでの、昭和歌謡の歴史を網羅する一冊。細かく記述すると、到底数百ページで収まるものではないが、本書はそこをコンパクトに上手くまとめている。リアルタイムで昭和歌謡を聞いてきた人にとっては、あの情報が不足している等と不満点もあるかもしれないが、総じて必要な部分が漏れなく記された教科書的な内容として申し分ない一冊。数十年後には米津玄師等の曲を今の昭和歌謡的な感覚で聞いているのかな、とふと思った。2024/10/23

nishiyan

12
これまで音楽業界や芸能界の裏話的に語られることが多かった昭和歌謡を日本史研究の手法を用いながら日本近現代史の中の昭和歌謡史と位置づけることで、その歴史を詳らかにした新書。レコード会社が保管しているレコードの製作枚数といった具体的な数字が多く用いられたことで、戦前戦中に歌謡曲がどのように流行したのかよくわかった。古賀政男の歌謡史における存在感の大きさを改めて実感するなど、戦前戦中の昭和歌謡好きには楽しい内容だった。特にテレ東に戦前戦中派歌手の歌唱映像が多く残っている理由がわかったところは大収穫だった。2024/12/03

こけこ

8
著者は1977年生まれ。年代的に実感がこもっているわけではなく、調べたという感じなのだろうか。広範囲に総合的に書かれていると思う。2024/10/01

amanon

7
概ね興味深く読めたが、山口俶子に触れていない、ソロになってからの沢田研二の特異性や、70年代後半には邦楽ロックが市民権を得て、歌謡曲に影響を及ぼしたことへの記述がないなど、いくつかの点がかなり気になったのも事実。また、一般的には古くからあると思われがちな、演歌が実は比較的最近になって成立したジャンルであることを指摘した点は重要だと思う。ただ、歌謡曲と演歌との関係性についての記述がやや曖昧な気がしたが。また、淡谷のり子が歌うブルースと、今日的な意味でのブルースとのずれについての言及がないのも残念だったか。2024/11/13

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