内容説明
その惑星では、かつて人類を滅ぼした異形の殺戮生物たちが、縄張りのような国を築いて暮らしていた。幼馴染を殺害する罪を犯して祖国のヌトロガを追われたマガンダラは、放浪の末に辿り着いた土地で、滅ぼしたはずの“人間”たちによる壮大かつ恐ろしい企みを知ることとなる。それは惑星の運命を揺るがしかねないものだった。マガンダラは異種族の道連れたちとともに、再び足を踏み入れれば即処刑と言い渡されている祖国への潜入を試みる。日本SF大賞受賞作。/解説=円城塔/※『宿借りの星』の電子版では、電子書籍端末で見やすいようレイアウトや絵柄に手を加えたため、紙版とは異なる箇所があります。ご了承ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
18
2019年東京創元社刊。2024年9月創元SF文庫化。第40回(2019年)日本SF大賞受賞作。前編呪詛の果てるところ、海、後編ほんじつはお皮殻もよく、の3章と円城塔さんの解説。酉島さんの挿絵が面白く、マガンダラとマナーゾの道中記という趣きが楽しい。ラストでの創世への展開には驚いた。2024/12/31
Mzo
11
昆虫型生物が王者として闊歩する、とある星の物語…という紹介では、深みも広がりも全く足りない。再読なのに、この世界の隅々まで見渡せた気には全くなれない。が、とにかく読んでて楽しい。本当にこれは、酉島伝法にしか描けない作品。逆に、彼にこれが描ける理由は、解説の円城塔の説に強く一票を投じたい。さて、この作品、2020年の日本SF大賞受賞作なのですが、この年のレベルの高さは尋常ではない。あまりの凄さに、今でもたまに選評を読み返して、選考委員の苦労を偲んでしまう。飛浩隆と伴名練は、不運だったとしか言いようがない…。2025/08/04
うさみP
7
世界に生きるという事、物語は人間だけの特権ではない。我々はなにを読んでいるのか、人類の想像力が全力で試される。『荒野へ追放された主人公一人が、陽気な相棒と共にない筈の人間性に困惑しながら、世界の壮大な秘密と邪悪な野望に挑む』と箇条に書けば王道SFなんだが、全てが裏返っていて、難しい漢字による造語や当て字で構成された世界観。義兄弟であるマナーゾへと向けられるマガンダラの情欲にハラハラした。2025/11/09
まこ
7
二部になって一気に読みやすくなる。読者にとっては良いことだけど、マガンダラたち登場人物?からしたら侵略されつつある結果なので一概に喜んで良いのか。昆虫が生物の頂点にいて、弱肉強食当たり前。種族ごとの特徴がキャラのそれだし、マガンダラにマナーゾ食べちゃダメってハラハラする。食事の描写多いよね、読者とキャラが同じ体験できるってことかな2025/07/13
すいそ・はいどろ
4
なんという難解さ。冒頭からずっと暗号を読まされている感覚に耐えているうちに全体像のほうが近づいてくる。言語感覚も世界観もドハズレすぎて逆に笑えます。すごいことは分かりますが、それ以外のことはコメントさえできない。2024/10/12




