内容説明
破壊者か? 救世主か?
アメリカ大統領選後の世界を8人の知性が徹底分析
トランプが再選したら、世界はどうなるのか?
数々の疑問に8人の賢者が答える。
・南北戦争以来、かつてない憲法上の危機が発生
・公務員制度を変えて、「闇の政府(ディープ・ステート)」を一掃する
・FRBの独立性を剥奪しようとする
・「プロジェクト2025」は連邦政府を改革する運動だ
・アメリカはリセッションに入り、金融危機に
・投資家や富裕層に有利な政策が実行される
・米軍は有事の際に日本を助けるのか?
・ヨーロッパの安全保障は大惨事に
・トランプは戦争が嫌いなのか?
・プーチンや習近平はトランプをどう見ている?
・日本は核兵器を持つことになる
・世界中で「底辺への競争」が起きる
「独裁者にはならない。就任初日を除いて」。
そう発言したドナルド・トランプ前米大統領が再選される可能性が高まっている。「もしトラ」後の世界はいったいどうなるのか。間近で見てきた人物をはじめ、文明史や経済学などの観点から8人の知性が分析する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
108
大統領選挙で賞味期限切れになる前に急いで読了。「トランプは、経済学も国際情勢も同盟の本質も全く理解してない」との証言が続く。それでも「悪い意味で有言実行」だから危険なんだと。「何より怖いのは司法への介入」との指摘にも納得。「彼は独裁者になれるほど利口ではない。我々の共和国は、トランプに耐えられるくらいには、まだまだ強固だ」というボルトン氏の発言を信じるしかない。世界を「アメリカ」と「中、露、イラン」で分断することが「アメリカの罠」だと言う。だから日本はその罠に嵌るなというアタリ氏やサックス氏の警告が重い。2024/10/28
壱萬参仟縁
45
トランプは課税男(Tariff Man)(27頁)。日本はこの男により、かなりな痛手を被る。困ったことである。79歳になったようだ。クルーグマンは、トランプ氏を民主主義の終焉させる人物と考えている。私は、先ほど、E.H.カー『平和の条件』で民主主義のかけがえのなさを学んだばかりだった。ロジャースは、戦争は、投資家、株式市場にとって、早く終わった方がいいと思っている(98頁)。これも、カーの本に戦争論があった。誰かが犠牲になることが、いつまでも続いていていいはずがない。2025/07/04
ちゃとら
41
【図書館本】「もしドナルド・トランプが大統領に返り咲いたら」をトランプ氏と働いた経験のある方や世界の知識人8人にインタビューし2024年8月20日に出版された本。今まさに「もしトラ」の予測通りの展開になっている事が怖すぎる。アメリカ至上主義、アメリカの司法の崩壊が始まる。トランプ氏とプーチンは仲良し、トランプ氏は知識人では無いので予測不可能。安保を信じている日本は危機,第三次世界大戦は2022年2月24日に始まっているのかもしれない等々。背筋の凍るオカルトやホラーよりも怖すぎる本だった。2025/08/15
メタボン
23
☆☆☆★ 世界の有識者に対するインタビュー。トランプ政権の是非を考察するのに参考になる。(イアン・ブレマー)関税の引き上げを脅しに日本駐留米軍への支援拠出圧高めるか。ライトハウザー前USTR代表を政権に迎え中国に圧力をかけるか。官僚機構の排除、ディープ・ステート(闇の政府)解体へ。(ポール・ダンス)スケジュールF(雇用継続を保証しないFという区分の新設)。(ポール・クルーグマン)FRBの独立性剥奪。石油会社が莫大な献金者。(ジム・ロジャーズ)FRBに金利下げ圧力。(ジョン・ボルトン)NATO離脱の可能性。2024/09/20
Hiroshi
8
24年6月27日のバイデン大統領とのテレビ討論会と、7月13日の暗殺未遂事件で「もしトラ」「ほぼトラ」が「確トラ」になったことで書かれた本。①ユーラシア・グループのイアン・ブレマー、②ヘリテージ財団のポール・ダンス、③経済学者ポール・クルーグマン、④世界三大投資家の1人ジム・ロジャース、⑤トランプ政権で大統領補佐官を務めたジョン・ボルトン、⑥フランスの経済学者ジャック・アタリ、⑦経済学者のジェフリー・サックス、⑧イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリに、トランプ第2次政権についてインタビューしたもの。2024/11/09