ちくま新書<br> 自民党幹事長 ――歴史に見る権力と人間力

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ちくま新書
自民党幹事長 ――歴史に見る権力と人間力

  • 著者名:星浩【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2024/08発売)
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  • ISBN:9784480076397

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内容説明

自民党幹事長は、いつも政治の中心にいる。党内対立・抗争で調停役を務め、国会では野党との対立の矢面に立ち、また時に妥協の道を探り、国政選挙では陣頭指揮に立つ。幹事長ポストでは政治家としての総合的な力量が試される。政策能力、組織運営力、そして人望――まさに人間力の勝負である。長く政治を取材し、テレビのキャスター、コメンテーターとしても活躍してきたベテラン政治記者が、自民党の五五代・四三人の歴代幹事長の業績を振り返り、幹事長の強さの秘密を探る。

目次

はじめに──なぜ幹事長に注目するのか/第1章 大物政治家に見る名幹事長の条件とは/1 最強の幹事長、田中角栄/総選挙で圧勝、小沢氏らが初当選/日韓条約を強行採決/金権政治の広がり/情の人、職員にもシンパ/2 加藤紘一の新境地/増税で勝利に高揚感/市民運動にも理解/3 毀誉褒貶の小沢一郎、森喜朗/四七歳で幹事長就任/「ワーストワン」の指摘/表舞台より裏方が適役/4 在任期間最長、二階俊博の強み/自民離党、一〇年後に復党/最年長の幹事長就任/政策活動費の闇/幹事長の日々/幹事長にならなかった政治家/歴史としての自民党幹事長/第2章 歴代幹事長を振り返る/1 岸から田中まで/1 岸信介(1955年11月~56年12月)/2・3 三木武夫(56年12月~57年7月)/4 川島正次郎(57年7月~59年1月)/5 福田赳夫(59年1月~59年6月)/6 川島正次郎(59年6月~60年7月)/7 益谷秀次(60年7月~61年7月)/8 前尾繁三郎(61年7月~64年7月)/9.10 三木武夫(64年7月~65年6月)/11 田中角栄(65年6月~66年12月)/12 福田赳夫(66年12月~68年11月)/13 田中角栄(68年11月~71年6月)/2 保利茂から竹下登まで/14 保利茂(71年6月~72年7月)/15 橋本登美三郎(72年7月~74年11月)/16 二階堂進(74年11月~74年12月)/17 中曽根康弘(74年12月~76年9月)/18 内田常雄(76年9月~76年12月)/19 大平正芳(76年12月~78年12月)/20 齋藤邦吉(78年12月~79年11月)/21.22.23 櫻内義雄(79年11月~81年11月)/24 二階堂進(81年11月~83年12月)/25 田中六助(83年12月~84年10月)/26 金丸信(84年10月~86年7月)/3 竹下登から山﨑拓まで/27 竹下登(86年7月~87年10月)/28 安倍晋太郎(87年10月~89年6月)/29 橋本龍太郎(89年6月~89年8月)/30 小沢一郎(89年8月~91年4月)/31 小渕恵三(91年4月~91年10月)/32 綿貫民輔(91年10月~92年12月)/33 梶山静六(92年12月~93年7月)/34 森喜朗(93年7月~95年8月)/35 三塚博(95年8月~95年10月)/36 加藤紘一(95年10月~98年7月)/37 森喜朗(98年7月~2000年4月)/38 野中広務(00年4月~00年12月)/39 古賀誠(00年12月~01年4月)/40 山﨑拓(01年4月~03年9月)/4 安倍晋三から五五代茂木敏充まで/41 安倍晋三(03年9月~04年9月)/42 武部勤(04年9月~06年9月)/43 中川秀直(06年9月~07年8月)/44 麻生太郎(07年8月~07年9月)/45 伊吹文明(07年9月~08年8月)/46 麻生太郎(08年8月~08年9月)/47 細田博之(08年9月~09年9月)/48 大島理森(09年9月~10年9月)/49 石原伸晃(10年9月~12年9月)/50 石破茂(12年9月~14年9月)/51 谷垣禎一(14年9月~16年8月)/52.53 二階俊博(16年8月~21年10月)/54 甘利明(21年10月~21年11月)/55 茂木敏充(21年11月~)/第3章 様々な幹事長タイプ/1 三角大福中は全員幹事長経験者/2 竹下派「七奉行」の幹事長争い/3 突出する「岸・安倍三代」/4 総裁との関係/子分・イエスマン/幹事長優位型/ライバル型/同僚・補完型/挫折の歴史/女性幹事長はいつ誕生するのか/第4章 権力と人間力/1 強さの源泉/党則では/人事権(役員人事、選挙の公認権)/付きまとうカネの問題(選挙資金の確保・政策活動費)/カネに頼る政治の終焉/国会対策/政策の最終決定権/支える人たち/スタッフ/2 「人間力」と人材枯渇/「人望」の有無とは/人材枯渇の現状/終章 緊張感ある政治に向けて/政策の新機軸は生まれるか/メディアと幹事長/ライバルは野党幹事長/あとがき──四五年前の「宿題」/参考文献/歴代自民党幹事長一覧/人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

69
かの田中角栄はこう言った。政党人の最高のポストは幹事長だ。総理大臣はこりごりだが幹事長はまたやってもいいなと。自民党の歴史と共にその幹事長にスポットを当てた星氏の著書。図書館にて見つけた本だがこれがなかなか面白かったのである。政治的な話や主観が入ってくるので中身については記述を避けるが、歴代自民党幹事長について述べた後、星氏が論をある述べている。それはいつになったら自民党の女性幹事長は誕生するのか、という事。そう、まだ誕生していないのです。ここに一つの今に至る自民党の閉塞感や人材不足感があるのではないかと2024/11/24

ぴー

19
資金力(億単位)、人事権(総裁に次ぐ)を持っていたら、そりゃ幹事長は強い。幹事長というテーマでありながら、55年から現在に至るまでの、自民党の歴史、主な出来事、主要な人物を知ることができる一冊だと思います。本書の約半分は歴代の幹事長の紹介が多いため、 少し淡々としてる感じです。次の総裁も幹事長を歴任した人物がなるんだろうか?2024/09/06

バルジ

6
ベテラン政治記者の自民党幹事長論と少々期待したが、その期待が打ち砕かれた一冊。福田赳夫の「天の声にも変な声がある」が各所で頻出し内容の被りも多く、かつ新書で「自民党幹事長」を語ろうとする野心から記述も散漫かつ浅い。残念の一言に尽きる。2024/10/31

お抹茶

3
歴代の自民党幹事長を振り返る。自民党への献金なら収賄罪に問われない可能性が大きく,1962年の事前審査制度は自民党主導の政策決定に繋がると同時に,自民党の資金集めを容易にした。谷垣総裁を支えた大島幹事長は自民党の再建に汗を流し,党職員に対しても丁寧だったことで,人柄が高く評価された。幹事長は総裁との力関係を背景に,人事,資金,国会対策などで強大な権限を行使する。海部政権時の小沢幹事長は総裁をほとんど無視して取り仕切った。一方,石破幹事長は逆。繰り返しが多く,権力の使い方にもっと肉薄できるとよかった。2024/10/09

みじんこ

3
様々なタイプがいた自民党歴代幹事長の紹介、併せて朝から晩まで多忙であること、党則上幹事長代行と代理はどちらが上か、参院幹事長の役割などを知る機会になった。人事にどこまで影響を及ぼせるのか、総裁との関係により例外があったりするという話は興味深かった。党職員OBの「人々を敵、味方、使用人」の三つに分ける政治家についての話も面白い。人望も大事。多額の政策活動費が大枠では何に使われているかは分かったが、不透明感は残った。ただ、同様の内容の記述が繰り返される部分と誤植が目立った。新政権での幹事長は誰になるのか。2024/09/21

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