内容説明
半世紀にわたり障害児医療・福祉に携わってきた児童精神科医が、診療のノウハウを存分に述べつつ、そのあたたかい子ども観を語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろか
10
高明な方だとは思うが、著書は初めて読んだ。間違いなく、本物の臨床家。形容しようがないが、本物の臨床家の文章はどこか似ている。決して難しいことは書かれていない。これが読者にとっては勘違いなのだが。 タイトルが平凡なので損をしているようにも思える。 子どもも中心の発達観とそれに基づく理解と支援、といったイメージ。2022/06/05
空白
1
長く発達障害臨床に携わってきた著書らのインタビューや論文をまとめた本。ASDについての言及が割と多かったように思う。何歳ごろにどういった行動が見られるかなど、研究もした上で長い臨床経験に裏付けられた知見を述べていたところが凄いなあと思った。それだけあって、子どもや親と関わるのが上手いんだろなと感じた。2023/05/22
ソーシャ
1
主にASDの子の臨床にあたって著者が気をつけている点やその理由を豊富な臨床経験に基づいて語った本。エビデンスベースの本ではないですが、だからこそ他書には書かれていない細やかな心配りや、著者の臨床実感や臨床哲学について、じっくりと語られています。「なぜこれを聞くのか」がよくわかっていなかったことについても、丁寧に理由付けが解説されていて理解が深まりました。本書の中で展開されている自閉症のアタッチメントの発達の理論はどこまで妥当性があるのかが気になるところです。2023/05/07