内容説明
重大事件を犯してしまった少年は、事件後、 何を思い、罪の重さをどう受け止めるのか。 長年寄り添う精神科医にみせた彼らの素顔とは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころりんぱ
48
著者は加害者と関わりが深い精神科医で、罪を犯した少年側に立って書かれたもの。重大な事件を起こした少年が、更生施設で日々をどう過ごし、やってしまった事にどう向き合ってその後の自分の生活を送るのか、様々な例をあげている。正直、被害者の気持ちを切り離して考えないとこの本に共感しつつ読むことは出来ない。色んな事情や突発的な感情の爆発が重なって事件を起こしてしまったことも考えながら彼らに寄り添うつもりで更生や贖罪について考えたけど、命を奪ってしまったら、やっぱり取り返しがつかないんだと思う…ここで思考停止。難しい。2014/06/22
ゆみねこ
47
犯罪を犯した少年を精神科の医師としてサポートする女性の著作。とかく手厚く保護されていて、人権が守られていると批判を受ける立場の加害少年たち。彼らが何故犯罪を犯したのか、家庭環境や発達障害など同乗される部分も多いとは思いました。しかし、被害者たちの望みは「原状回復」。相手の命を奪った場合はそれは叶わないこと。被害者のみならず加害者の家庭も大きく傷ついてしまうと言う現実。読んでいて、辛くやり切れない気分になりました。贖罪、重い言葉です。2014/07/23
らむり
44
重大犯罪被害者を思いやることはあっても、加害者のその後を思いやることはあまりないと思います。加害者の悩み・苦しみノンフィクションです。「13歳の母」は衝撃でした。2014/04/09
オリーブ
14
犯罪を犯した少年の矯正施設での様子を彼らと接している実際の専門家の立場で正直に綴られていた。マスコミなどで報道される彼らの動機の軽さに驚くばかりだったが彼らが犯罪にたどり着くまでの事情を知るとそうなる前に多くのSOSが発せられていた場合が多く、気づけなかった私たちにも責任の一端はある気がした。誰か憎む対象を探して糾弾する世間では彼らが罪の意識を持って真の贖罪を果たしていくのは難しいと思う。著者のように専門家の立場で被害者の苦しみを伝えられるような真剣に寄り添う人が彼らには必要なんだと思う。2014/08/24
ゆっころ
11
映画「少年たち」の参考文献として紹介されていて興味を持ったので読んでみたのだけれど想像以上に重い本でした。犯罪を犯した少年たちは虐待やいじめの被害者であることも多く、誰しも事件を起こしてしまう可能性がある。はたして自分の子が絶対に加害者側にならないと言いきれるだろうかとモヤモヤ…。出所後、贖罪の意識を持たせつつ社会に適応させることはとても難しいけれど社会で共有し考えていかなければいけない課題と思った。読んでて気持ちのいい本ではないけれどこのような現状が知れて良かった。2019/05/01
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