内容説明
私たちが日常で無自覚に接しているさまざまなランキングを紹介するとともに、その背後にある思想や歴史についても平易に解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
45
2020年初出。人間の脳は、整理されていない項目を記憶することができない(38頁)。比較にはトレードオフの関係。有利なのは満足感の一方、怠惰に。不利なのは不幸の一方、現状を変えるための努力を促す(51頁)。ジョン・ロールズはもっとも低い状態にいる個人の効用にもとづいて社会的厚生関数を定義。最貧困者所得を最大化することだけが必要。アマルティア・センは、経済的不平等を考慮に入れた社会的厚生関数を提案(87頁)。社会政策を改善するためにデータを利用することを放棄するべきではない(244頁)。2021/09/13
まると
29
ランキングやレーティングを気にかける私たちの性分についてひたすら論じている。ご多分に漏れず私も順位や数値化が大好きだし、こうして読書メーターでまた一つ読んだ本登録が増えたことにささやかな喜びを感じていること自体、自分がそれらに毒されていることの揺るぎない証左ともいえる。自律的な性格の人は、自分の目標と現在の自分との比較で意思決定すると述べた部分が一番心に刺さった。かくあるべしとは思うのだが、仕事などをしていると、やはり周囲の人や他人との比較ばかり気にして、そこから抜け出せずにいる自分に気づかされるのです。2024/12/08
ゲオルギオ・ハーン
27
計算幾何学(正確にはネットワーク理論によるビッグデータ分析)の研究者である著者がどうして私たちはランキングを気にしてしまうのか、そもそも世の中で出回っているさまざまなランキングって結局どういうものかを書いた一冊。内容の構成は丁寧でまずはランキングを気にしてしまう心理や階級など歴史や社会としてランキングが利用されてきたことを書いている。そして、ランキングが形成されるメカニズムというのは主観的な要素が多かれ少なかれ入り、私たちは確証バイアスの影響も受けてあっさり受け入れてしまったりする。2021/06/28
C-biscuit
16
図書館で借りる。今の競争社会においてランキングは非常に重要であり、いろいろなものが数値化されている。その結果として人の行動もコントロールされる。この本では、そのようなランキングやレーティングについて事例も交えながら、その中にある情報の見方を解説してくれている。どれだけ客観性があるかであるが、その客観性についても誤解というか錯覚があり、完全に評価するのは難しい。著書も最後に「冷静に考えなさい」というアドバイスもあった。おすすめ商品もそうであるが、結局誰かの主観が紛れている。そういうものの理解で良いと感じた。2021/05/13
人生ゴルディアス
8
このタイトルをつけた編集者の家のトイレットペーパーが永遠に紙やすりに変わりますように。本書はwhyではなくHowの話であり、各種ランキングについて原理や問題点などが解説されている(多少はwhyの脳機能や認知機能の説明もなされるが明らかに主題ではない)。なので本書に対して雑学的な面白さはあるものの、ここからランキング一般についてのなんらかの知見が得られるとは思えないのだが……。(自分には無理だった)アローの不可能性定理についてはとても分かりやすく説明されていてよかった。イロ・レーティングの説明もよかったです2021/03/09




