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内容説明
最後通牒ゲームを題材として、進化心理学の考え方を使い、「経済人」ではない人間行動の原理に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
42
予想以上の面白さ。本質的には「経済学」であり、心理学的側面も強く内容も濃いのだが、分かり易い文体で丁寧に書かれているため頭にスルリと入ってくる。完全無欠な計算能力を駆使して迷わず最適な選択肢を選ぶ超合理的な人間「エコン」、損得ではそのように行動するはずなのに何故かその行動とは違う不合理・不思議な行動「アノマリー」がまずされ、これをキーワードに話は進む。Aさんは見知らぬBさんと分けることを条件に 1,000円を与えられる。分ける額は任意。Bさんが提示された金額でOKなら二人はその金額を得る→2021/09/27
おせきはん
25
最後通牒ゲームを入口として、人間がなぜ経済学の立場からは合理的ではない判断をすることがあるか考察しています。具体的で、かつわかりやすい説明を通じて、一見、合理的に見えない行動に隠れている合理性が明らかにされていて、納得感がありました。2022/10/21
yyrn
23
人の不正は許し難い。ずるいこともしたくない。でも誰にも見られていなければ少しぐらいなら、と行動してしまうのは100%自分の判断だと思っていたが、何万年も続く生死をかけた生存競争の果てに人類が脳に刻み込んだ力によるものだと(最後通牒ゲームや独裁者ゲームなど様々な実験を通じて)解説されると初めは信じ難かったが、本書を読み進めていくうちに、国籍や人種、年齢や性別でも差のでない事象の数々に(案外たくさんある!)そうなのかと思えるようになっていった。喜怒哀楽の感情さえも脳に指示されているのかと思うと、⇒2021/10/20
リットン
13
大学に入って、いろいろな分野の授業を聞いて、いまいちピンとこない中で、この本に出てくるような不合理であり、合理的である人間観を知って、面白いと思ったのを思い出した。その不合理さの中には、怒りや嫉妬のようなネガティブな感情が絡むことは多いけど、それをひっくるめても、人間ほど血縁を越えて協力できる種はいないし、悲観的になる必要はまったくないと個人的には思う。そのネガティブな側面を越えるための一歩が本書にかかれたたくさんの研究の積み重ねによって人間とはなんぞやを知ることなんだろうなぁ。2023/01/11
駒場
8
Aが決めた1000円の配分をBが承諾すれば二人ともその額がもらえる、という行動経済学では一番最初に出てくる「最後通牒ゲーム」について、行動経済学・進化心理学や脳科学の知見を紹介してくれる本。かなりとっつきやすく、高校生の課題図書にしてもいいくらい。(自分が得られる絶対的利益より)不公平感を重視する人間、この不公平感に反応するのはなんと「古い脳」の偏桃体。人間がいかに社会的生き物として長いこと進化してきたかを示す実験が膨大に蓄積されている。学問領域を横断した研究の面白さを教えてくれる佳作!2023/10/09
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