内容説明
幼少から不思議なモノが見えた大学生・旭は、作家志望のくせに読書は大の苦手。
ある日、怪異現象が絶えないと噂の図書館を偶然訪れた旭は、「本の執事」を名乗る風変わりな司書・七士と出逢う。
七士は読書が嫌いだという旭に驚き「良い本と、それに相応しい人を結ぶのもお仕事です」と一冊の小説を手渡す。けれど読書が非効率的に思えた旭が、つい小説の
あらすじを検索してしまうと、彼の周りでは奇怪な事ばかり起き始め……?
本の執事に、本嫌いな青年が助手となって怪異事件の謎を解く、非日常的ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
27
怪異図書館との噂のある私立歌見図書館。大学生の旭はそこで執事と名乗る七士と出遭う。旭の「視える」体質に気づいた七士は自分の助手になるよう依頼。それ以来旭は数々の怪事件に巻き込まれることに。表紙絵の人物が飛び出してきたり、登場人物が来館者に乗り移ったりゴリゴリのファンタジーではあるが登場人物が魅力的。ふだんはクールな七士にも意外に駄々っ子になるスイッチがあったり旭との会話でクスッと笑わせられたり。本から飛び出して女性に乗り移った武士には帰りたくないワケがあって、それを説得する旭との会話には思わずホロっと。2024/12/03
冬野
7
付喪神が宿った本を管理する私設図書館が舞台の現代ファンタジー。付喪神が起こす騒動があまり可愛くない…というか明確に人に危害が及ぶレベルで少し意外だった。七士も表紙の雰囲気はミステリアスだが中身はほぼドジッ子。主役二人のドタバタぶりや関係性が某准教授シリーズを思い起こさせる…。主人公が失踪した父親を探す方法、他にあるのでは?と思わなくもない。本が嫌いなのに小説書くって可能なのかな。作中に出てくる本は架空じゃなく実在のものの方がいいのになと途中まで思っていたが、最後の章で理由が分かって膝を打った。星:4/52024/09/06
なぎ
7
幼少から不思議なモノが見えた旭は作家志望のくせに読書が苦手な大学生、ある日怪異現象の噂のある図書館で司書の七士と出逢うが···。こんな図書館が近所にあったら通いたい、と思えるような素敵な舞台でした。本の怪異現象に翻弄されながらもその本が持つ魅力もきちんと伝わってきて、読書が苦手な旭と本を繋ぐ為の物語でもあるんだなと思いました。大好きな本のことになると暴走気味な七士さんとツッコミ役の旭のコンビ感も良かったです。旭の父親は結局どうなったんだ?という問題は残りましたが、前向きなラストでした。2024/08/18
紅羽
6
怪異図書館と噂される図書館で「本の執事」を名乗る司書と読書嫌いな作家志望の大学生が本にまつわる怪異を解決し、再び本の中へ戻していく和風ファンタジー系のミステリ作品。二人のボケとツッコミのようなやり取りも楽しく、面白かったです。ただ、失踪した父親の事をもう少し詳しく説明して欲しかったかも。2025/02/19
ゆうひ
5
Kindle Unlimited。最後のタイムリープは大変そう。わかってる過去を何回もやり直すなんてうんざりするなあ2025/05/11