内容説明
二〇〇六年、四回に渡って行なわれた日仏会館「教養講座」をまとめた。
第一回目は、日本で言うと歴史認識、二回目は、人権、三回目は、フランス的意味の「共和国」republiqueという主題、四回目は、ヨーロッパ統合とフランスについて語り、社会の基本的なありようを分析する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nagoyan
14
優。どうしても、現代日本にあっては、米英経由の理解に傾きがちで、「民主主義」「自由主義」にしても同じ。仏の「共和国」は、「王政、帝政ではない」ということではなく、個人を社会から自由にするという「公共」を担う国家を意味する。このフランス型の共和国の下での自由主義、民主主義を、著者の個人的な、体験的なエピソードを交え平易に説く。戦後日本の歩みも視野に入れ、今日の私たちの「危機」につながる。元は2006年の日仏会館における教養講座。読み始めてみると余りの面白さに半日で読んだ。頁下段の注のおかげも。2021/06/19
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