内容説明
■もう、この男しかいない
戦後保守の可能性を一身に宿した政治家の全人生と政治ビジョンとは何か?
全国民必読の一冊、緊急出版!
■「納得と共感の政治」を掲げて石破はどこへ向かうか
はじめに──天命が降りる時
第1章 政治はなぜ国民の信頼を失ったのか
第2章 田中角栄──立ち帰るべき保守リベラルの原点
第3章 わが来歴──政治家以前
第4章 わが来歴──政治家篇
第5章 保守とはリベラルのことである
第6章 わが政策スタンスを語る
第7章 近現代史を学び直す
第8章 政治の信頼をいかに取り戻すのか
■政治はなぜ国民の信頼を失ったのか? 今こそ保守リベラルの原点に立ち帰れ
保守の本質は寛容です。相手の主張に対して寛容性をもって聞く、受け入れる度量を持つ、という態度こそ保守の本質です──。(本書より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
55
首相になる時とは?もし総理だったらどうするか?に著者が応える。大別して、外交・安全保障、経済財政政策、少子高齢化、そして地球規模の政策の4つの分野。キーワードを挙げるとそれぞれ、対称性、持続性、就中自給率、防災省が挙げられる。目新しさはない印象。求めるのは”夢”ではなく現実解、問われるのが実行力。国民の政治不信に対して説いた「政治家の論理」。自浄作用の仕組み以上に、与野党共に胆力と覚悟が必要な気がする。蛇足ですが、奥様との馴れ初めは微笑ましく、父・二朗氏の推奨読書観に共感。2024/10/23
メタボン
35
☆☆☆★ 政治には無縁と思っていたが、衆院解散総選挙、アメリカ大統領選もあって、勉強のためと思って本書を読み始めた。なかなかのボリュームだったが、日本の政治特に自民党の「保守本流」の流れが理解できてよかった。反安倍として悪役のイメージだが、だからこそ自民党そして混迷極まる政局を立て直していただきたい。そしてトランプ大統領との外交安保政策に注目したい(日本の主体性は取り戻せるのか、引き続きアメリカに媚びを売るのか)。2024/11/09
belalugosi6997
25
著者と言えば「後ろから味方を撃つ、卑怯者」のイメージが強いが著書読めば「なるほど」と合点が行く。序・終盤では「私が首相になる時は自民党・日本が行き詰まった時」と切札的を述べるが、「あんたが日本を行き詰まらせてるんじゃ!」更に「自分だったらどうする?あれがやりたい、準備を怠るな」⇒だらし内閣と揶揄される始末…。唯一の擁護は具体性は無かったが「消費財は逆進性が強い」事を知っていた。最も印象に残ったのは「減税すると支持率が落ちる(※)」謎理論。アンチ安倍のせいか、しばき上げ経済根性論の経済オンチには絶望した。2025/02/14
Nazolove
17
ただただ、よくテレビに出てるよな石破さん、と思っていた。 今回総裁になられた記念で(たぶん他の人だったら他の人を読んでいたけど)読んでみた。 改めて今回いろいろな政治の裏、いろんな話題を見ることができた内容の本であったな、というのが感想。 そして本人の考え、生い立ち的な話題も書かれているので改めてどういう人物像なのかがよく分かった本であった。 そして私も侮っていた再読、勉強。 これは改めて石破さんにぜひとも見習って改めて勉強していかなければいけないな、どこの世界に行っても大事だな、と思った。2024/10/28
速読おやじ
15
総裁選の結果は分からないが、石破茂のルーツ、ビジョンを本書から読み取ることができる。父親が旧内務官僚であり知事であったこと、その父が絶大な信頼を置いていた田中角栄に師事していたこと、保守リベラルの立場を取っていることなど。特に反戦的な思い、日米同盟だけに頼ることなく自立する日本の外交を求めていることは個人的には共感できる。政治とカネの問題にも切り込んでいるし、今の自民党の主流派からは離れたところにいる石破氏こそが、保守本流だと編集の倉重氏は言う。保守本流とは保守リベラルであり、本質は寛容の精神だという。2024/09/16