内容説明
約3億年前に爬虫類の祖先と分かれたグループが幾多の絶滅事件を乗り越え私たちに至るまでの、途方もない歴史を描く。図版多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki2018
8
哺乳類の先祖である単弓類は恐竜時代よりも大分前の古生代に分離し、その外見はほぼ爬虫類。更に枝分かれを繰り返し、哺乳類が出現。その後も環境変化に応じ枝分かれを繰り返す。恐竜時代において哺乳類は地味ながら小型生物のニッチを占め、恐竜滅亡後は大型のニッチに進出。知らなかったのは「草」が出てきたのは恐竜時代後だったことで、それまでの木やシダ植物の天下をひっくり返した。この変化に適応したのが牛などの哺乳類だ。霊長類の歴史も意外と古い。地質時代のチャートを引きながら、壮大な歴史を楽しむことができるおすすめの一冊。2024/12/28
読書家さん#2EIzez
5
前半読了し返却す。今まで国や人の歴史にはあまり興味を持てなかったのだが、哺乳類の年表や、見たこと聞いたことのない哺乳類の系統図、(例えばディメトロドン、ディキノドン、単孔類(卵を産む哺乳類)、単弓類、獣弓類 、化石にまつわる話しを次から次に繰り出すので楽しかった。 人に飽きてしまった時に読むのもおすすめです。兎に角色々な哺乳類が登場し歯や毛、顎や体重、動きの特徴を説明しながら物語仕立てにしてる。迂闊に言うもんじゃないけど古生物学者の化石発見、記録の一級品ダゼ〜。さすが朝日の紹介。 2025/06/11
勝浩1958
5
分かりやすくて面白かった。ホモ・サピエンスに進化するまでに途轍もない時間が流れたことに感動しました。2024/09/24
天茶
3
読みかけ34p
牙魔
2
これもまた名著。化石の本と言えば、恐竜か人類なのに敢えて哺乳類に絞った目の付け所。文章も所々に今どきのセンスが光る。翻訳も読みやすくgood。訳者さんは字幕翻訳もされているようなので分かりやすさ重視で良い。目からウロコポイント:耳骨の進化の繊細さ。哺乳類は「歯」で識別される。植物との共進化の不思議。そして「哺乳類型爬虫類」という言い方はもう古い!何よりも彼らは「爬虫類」でもない生物という事実(この辺は分類の観点に依るかも)2024/11/18