内容説明
管理、統制しようとする権力といかに向き合うべきか?
知の巨人ヘーゲルの代表作の一つであり、西洋哲学史上、トップクラスに難解とされる『法の哲学』の核心に迫る! 「法」を通じて「自由」になる、とはどういうことなのか。そのとき、私たち個人と、大きな権力を持つ国家との関係はどうあるべきか。ヘーゲルが思い描いた国家体制の姿を、「ポリツァイ」「コルポラツィオン」といった概念に着目して読み解くことで、批判や誤解のあるヘーゲル「法哲学」から積極的意義を取り出した画期的入門書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
116
ヘーゲルて誤解されやすい。黒人差別はホント、でもそういう時代だったからと言えなくもない。女性蔑視も。でも女性にも選挙権を、てこの時代に言ってるのは凄い。 コロナ、パンデミックに絡めて2024/11/27
ラウリスタ~
10
前半はヘーゲルの死(1831年)が、当時ヨーロッパを席巻したコレラの流行によるもので、この大哲学者であっても感染者用の集団墓地ではなく自分の墓地に葬られるためには多くの運動が必要だったことから、緊急時に国家がどの程度個人の自由を制限しうるかというコロナ禍の同時代的問題意識につなげる。後半はより理論的にヘーゲルの国家観を考えるが、その際に現代的な人種、ジェンダー意識からするとヘーゲルの思想には多くの問題点があることも隠さず扱う。緊急事態を濫発し、三権分立を無視した「大統領制化」する世界への問題意識は特に身近2025/09/03
zunzun
5
ヘーゲルは難解をもって鳴る哲学者であり、また戦後日本に於いては左翼が「国家至上主義者」として罵ってきたこともあり、あまり良い印象をもっていない人は多そうである。入門書なども今までいくらかあったが、どれも硬派で難しい。例外的に竹田青嗣と西研 による『超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』』『超解読! はじめてのヘーゲル『法の哲学』』などがある。本書ではヘーゲルの思想が当時流行していた「官房学」=ポリツァイ(=統治の仕方を研究する学問)から端を発していることが明らかにされる。2024/07/27
Bevel
5
ポリツァイという「人間たちの互いに対する共存の形式全体」を対象とする統計を用いた国家管理(秩序=幸福)とコルポラツィオンという中間団体=労組の話で、労組を通した格差への抵抗だ!という話をヘーゲルで肉付けした感じ。第四章以降は各論的でそうなのねで終わってしまう。「大文字の法」、欲望の交換や分業が「市民社会=市場」を発生するみたいな話は印象に残ってるけど目新しいかというと。。『法の哲学』を生権力で読むという話で、そもそも生権力という概念自体もう死んだとしか思ってない自分には向いてなかった。2024/08/08
令和の殉教者
3
ヘーゲルはコレラで死んだと見做されてる。亡くなったヘーゲルの居間には「委員会」がやってきて消毒し、遺体は本来、コレラ墓地へ運ばれるところ、「行政の許可」によってフィヒテの隣に埋葬された。さて、個人の死という私事になぜこうも行政が入り込んでくるのか。これをヘーゲル自身の法(ヘーゲルのそれは道徳や社会制度等を含む広い概念だ)哲学に読み取ることから本書は始まる。ヘーゲルにとっての国家は、勃興する市民社会やフランス革命の衝撃に鑑み、生活を脅かすリスクから人々を守り、公共性を確保すべく構想されたものであった。2024/09/21
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