内容説明
爆笑のかんちがいに、ことばの本質が詰まっている!
「ペレペレポッパー」「きょう、ゴリラをうえたよ」ってなんのこと? 勘ちがいに爆笑し、詩人顔負けな言い回しにはびっくり。ただのまちがいではない、言語学者をうならせることばの本質がそこには隠れていた! 解説・今井むつみ
「パパ、いらなかったよ!」
「おかあさんとコラボしたいよぉ!」
「で、りょこうってどこなの?」
「ぜんしゅうちゅう、虫のいき!」
「5年生だったら小5ぜんそくなのかな」
「ひいばあちゃーん!しんぱくないー?!」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
92
分類810。言語学、日本語って面白い。子どもの面白可愛い「いいまちがい」を集めて、それがどんな経緯や解釈でそうなったのか考察する。単純にいいまちがいを可愛いなぁと愛でてもいい▽表紙の「きょう、ゴリラをうえたよ」は幼稚園でパンジーを植えた4歳児の発言。パンジー→なんかサルぽかった(チンパンジー)、知ってるサルぽいやつ→ゴリラ?と判明すれば思考回路が理解できる。少ない語彙の中で合うものをひねり出す過程での「いいまちがい」これが可愛くないはずはないイヤ絶対可愛い。2024.7刊2024/11/12
ネギっ子gen
60
【子どもの言い間違いには、ことばの本質が詰まっている】☆よいこさんのレビューに惹かれ――。言語オタクがネットで言い間違いを募集し、1000以上の投稿から興味深い80個を選び解説を加えた書。巻末の今井むつみ教授の解説で、<子どものいいまちがいの「作品」を見ていると、言語の本質的な特徴をさまざまな方面から多彩に見せてくれます。また、人間が生まれながらに持つ思考の仕方や推論能力から言語がどのように生まれてきて、進化し、現在の姿になってきたかという問題について、さまざまな仮説を私たちに考えさせてくれます>と。⇒2024/12/01
aquamarine
58
可愛らしい子供の言い間違いを集めた一冊。日本語は想像以上に難解で例外に満ちている。帯の「爆笑のかんちがいに、ことばの本質が詰まっている!」を実感した。単なる言い間違いと侮ってはいけない。子供なりにちゃんと類似から推測して言葉にした結果なのだ。うちの娘も幼いころ、こんな言い間違いは日常茶飯事だったのだが、たしかにびっくりするような言い間違いは理由があってそうなっていたものだった。「おかあさん、早く帰ろうよ。きょうはとらのこが降ってくるんでしょう?」2024/12/09
にゃおこ
32
辞書を通読する水野さん著、今井先生監修と言ったら読まざるを得ない。子どもの言い間違いを言語と認知面の発達から解説してあって面白い切り口。ただただかわいいし。ガタンゴトン、今後アハン、アハンに、聞こえそう。2024/11/23
anne@灯れ松明の火
24
読友さんご紹介。子どもの言い間違いをまとめたもの、なのだが、思っていた以上に説明が深い! 言語学の一環と言っていい。素直になるほど~と感心したり、笑ったりするものもあれば、そこまで考えるのか~とか、それはムリがあるような気がする~とかもあり、幅広い。昔、弟も「トウモコロシ(トウモコロシ)」「ちいろ(黄色)」と言ってたなあと思い出した。が、これらは深くなくて、単なる言い間違い(笑)2025/03/04