内容説明
イザナミの祟り、四谷怪談、雪女、牛の首、口裂け女、生き人形、きさらぎ駅、そしてバックルーム・・・・・・。気鋭の怪談研究家が名だたる「怖い話」を厳選し、その恐怖の歴史的、文学的系譜を解説する。男たちを震えさせる女の亡霊とは? 小泉八雲の怪談がコインロッカーを舞台に転じて・・・・・・。本書を通じて、日本の「こわい」を知るべし!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムトモ
78
怪談話の紹介集の様相…怖い本としては当然物足りなく期待外れかなぁー(ノ-_-)ノ~┻━┻呪術廻戦キャラの粟坂二良の術式あべこべが怪談話ネタからなのね~とタメになった〜ネェ〜🫨2025/05/21
あたびー
42
良く知られている怪談類をカテゴライズし、著者が一つ一つ解説を述べている。殆どの話において恐怖の対象は女性である点もわかってはいたのだけどいかにも日本的だと思う。伊邪那美命〜姑獲鳥に流れる産褥で亡くなった女性の怨みが、様々な怪異を派生させているという考察は面白かった。カシマさん、テケテケ、下半身切断怪談を同質のものと結びつけている等も興味深い。雪女は東京調布の話であり、更にストーリーは主にハーンの創作であると言うことだった。それが全国に波及して日本古来の昔話になったというのは驚いた。2025/08/12
燃え尽きタコ
16
古典からインターネットまでの有名怪談を載せた本。 原文が長い場合バッサリとダイジェスト化されてる。解説が本体。2025/01/21
mittsko
16
面白いなぁ…(*´ω`*) 副題がよく示すように古今東西の「怪談」全41話を手短に的確に紹介する(吉田さんは傑作『一行怪談』を物した方!)。怪談教養がみるみる増していく、何ともありがたい一冊であります 吉田さんがいかによく学び研究をつづけているか、『ムー』等でも分かりますが、本書でも明々白々に披露されております 頭が下がります ※ 太軸の一つが「母と子」という象徴の原初性と現代性であるのは、吉田怪談研究の従来路線ですね ※ 「七章 実話」所収の六篇のセレクション、僭越ながら凄くいいなと思いました2024/12/11
レア
16
昔から現代までの様々な怪談を解説も交えて広く浅く紹介している。SNSなどで何となく名前だけ聞いたことがある話も、詳細がわかって面白かった。小さい時に話題になった〈口裂け女〉、生きてる人間のいたずらなのか本物なのか…全国で広まるこういった怪談が結局本物か作り物か錯覚か、曖昧なのが時代を経ても新鮮で面白く感じるのだろうな。この本で一番怖かったのは「ホオノキの祟り」。地元にも道路のど真ん中に不自然に残された大木があって、道路が新設する時と4車線になる時にも邪魔だから伐採の話が出たけど事故で切れず残されたそうだ。2024/11/09