内容説明
「今、世界で起きていること」「これから日本におきること」がわかる 地政学×経済学の決定版! 経済が戦争になり、戦争が経済になる。今や日々の生活と安全保障は地続きであることを本書は示す。小泉悠氏推薦(東大先端科学技術研究センター准教授)なぜ、資源を知るために“貿易”や“世界秩序”への理解が必要なのか――複雑化するエネルギー問題を、国際情勢や地政学的要素を経済から捉え直す。終章に細谷雄一氏(慶應義塾大学法学部教授/地経学研究所 欧米グループ・グループ長)との対談を収録 《本書の構成》●序章 なぜ、今「地経学」なのか ●第1章 資源を巡る現状と「相互依存の罠」 ●第2章 中東情勢とエネルギー問題 ●第3章 半導体という戦略物資でみる経済安全保障 ●第4章 国際秩序と自由貿易 ●終章 資源、戦争、貿易――世界の見取り図をどう手に入れるか 細谷雄一氏(慶應義塾大学法学部教授)との対談
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
27
今、世界で何が起きているのか、これから日本に何が起きるのか。地政学と経済学の観点からそれを解き明かしていく1冊。資源を巡る現状とグローバル化していることによる相互依存の罠、中東情勢を直結する資源エネルギー問題、資源に匹敵する戦略物資と化した半導体、有効な手を打てなくなりつつある国連の立ち位置、国際協調路線から背を向けるアメリカなど、各地で紛争が続く中で安全保障をどう考えるのか、有事に対してどれだけリスクマネジメントできるのかが問われていますが、オーソドックスな内容でしたけど論点が上手く整理されていました。2024/08/18
ceskepivo
8
最後の細谷氏との対談は読み応えあり。細谷氏の「世界は、正義と悪の二元論では捉えきれないほど複雑化している。国民はどのように関与して良いか分からなくなるので、ポピュリズムや陰謀論が広まり、分かりやすく力強いリーダーを求める。その結果、世界はますます複雑化する」という指摘は納得。これに対し鈴木氏は「大国の行動をべき論で捉えるのではなく、その背後にあるリテラシーを理解すべし、と呼応。2024/10/14
fragro
6
時間の無駄だった。意味もなく同じことを繰り返し、あまつさえ論旨のサポート材料が欠けている。新入生のレポート水準以下。2025/02/23
乱読家 護る会支持!
5
資本主義国vs独裁国家の対立は、武器を使わない資源、半導体などの戦略的物質による経済的手段での戦争と。 戦略的物質は国家間で相互依存の関係にあり、完全なるデカップリングを行えない。 戦略的物質をどう育て、守っていくのかが、経済安全保障の観点となる。 日本の課題は、海洋資源の早期実用化、新しい核エネルギーの開発、半導体の技術を取り戻す、技術が海外に流出しないための法整備などである。 経済安全保障の観点で、国会内で問題提起をし、自民党幹部・官僚と水面下の交渉をし続けているのは、青山繁晴参議院議員である。2025/01/20
takao
2
相互依存の危険性2024/12/19