内容説明
「俺は少し休む。少しだけ。でもそれは、また飛ぶための休みだ」
「俺たちを超えて飛べ。鷹の休息が終わったその日に」
平成を駆け抜け、警察官人生の晩年を迎えた二人の刑事が挑む、最後の事件。
捜査一課と公安一課。二人の目で戦後警察の歩みを浮き彫りにする大河サーガ「日本の警察」ついに最終章!
東日本大震災の翌年、2012年夏。都内で起きた四件の殺人。被害者は全員、四半世紀前の都内飛翔弾事件の容疑者だった。
同一犯か、別個の事件なのか。そして犯人の動機は?
捜査一課理事官の高峰、目黒中央署署長の海老沢。病を得、妻との別離の予感を抱え、激変する時代に翻弄される二人の刑事は、それでも警察の未来を見据え、後進に背中を見せ、最後の戦いに挑む。
目次
第一章 過去を殺す
第二章 つながらない糸
第三章 消えた男
第四章 警戒警報
第五章 襲撃
第六章 二十五年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
193
捜査一課と公安一課の確執から融和へ。東日本大震災の翌年、2012年夏、都内で起きた四件の殺人。被害者は全員、四半世紀前の都内飛翔弾テロ事件に関わっていた。犯人を追う二人の刑事。定年目前の高峰には健康面、海老沢は家庭面に懸念がある。限られた時間の中で事件解決を目指す男たちの執念が強く熱い。シリーズ完結が感慨深い。2024/08/31
starbro
165
堂場 瞬一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 「日本の警察」最終章、最期を飾るににしては、連続殺人事件でありながら、地味で寂寥感漂う事件でした。 警察官人生の晩年だからでしょうか❓ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003929932024/09/06
いつでも母さん
156
「日本の警察」ついに最終章!事件そのものよりも高峰と海老沢、二人の男の生きざま・矜持を見せつけられた読書だった。しかも心地良くて・・もう少し続きが読みたいのは私だけだろうか。高峰の負傷した部下・木内美沙のお願いって何?気になる・・(まさかハワイで日焼けじゃないよね)板野の処遇も気になるし、海老沢の離婚はどうなる?高峰の病は寛解するのか?捜査一課と公安一課の関係は改善されるのか?等々。いつか、どこかでまた会いたいよ。2024/08/27
あすなろ
107
日本の警察シリーズ最終巻。昭和〜平成間の2世代分で計6巻である。そんなに読んでいたのかと思う程、このシリーズ企画は僕にとって合っていたのであろう。特高・公安と捜査課。その対比を二家族で常に取って見せる。特に特高・公安の世界があるというのが合った源泉である事に間違いない。さて、前巻で今年初の桐島聡容疑者の発見と死亡を予言していたとされたが、本巻もその片鱗若しくはそれへの意識か現実に起きたそれを頭に置いて読むとより興味深かい。さて、今後の世において公安はどうなるのか。2024/10/03
ゆみねこ
78
捜査一課の高峰と公安一筋で今は目黒中央署の海老沢。高峰は病を抱える不安、海老沢は公安の未来への心配を。そこに起こった殺人事件、犠牲者は元左翼の活動家。2012年になってから4人が殺害され、容疑者も特定されるが決め手はない。捜査一課と公安一課、それぞれの思惑はあるが警察の未来を見据え戦いに挑む。シリーズ全作を読んで来たがこのラストは納得。最近の堂場さん、定年間近の登場人物が多い。2024/08/25
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