内容説明
政治的修道士が樹立した〈共和制〉とは?「宗教」と「政治」が相剋するルネサンス・フィレンツェの火花散る歴史
15世紀フィレンツェで共和制を樹立した修道士サヴォナローラ、多くの信徒の心を感動させ行動させた彼が、なぜ政庁舎広場で絞首刑さらには火刑の最後をむかえることになったのだろう。彼の説教や論文を読み解き、「宗教」と「政治」が相剋するルネサンス・フィレンツェの火花散る歴史と、その生涯を追跡した著書。
【著者】
須藤祐孝
1939年~2018年 愛知大学法学部にて政治思想史・政治学原論等の教鞭を執る 愛知大学名誉教授
石坂尚武
同志社大学名誉教授 イタリア文化史
目次
第1章 ルネサンス・フェッラーラ、フィレンツェ、そしてイタリア
第2章 サヴォナローラ本家、分家と分家家長ミケーレ
第3章 誕生、そして旅立ち
第4章 〈出家〉
第5章 〈天啓〉、そして〈政治的〉修道士の胎動
第6 章強まる〈政治的〉修道士の胎動
第7章 志としての原初の教会の再生
第8章 「運命の一四九四年」(1)
第9章 「運命の一四九四年」(2)
第10章 〈サヴォナローラ共和制〉と「大評議会」
第11章 強まる内外の敵の攻勢(1)
第12 章強まる内外の敵の攻勢(2)
第13章 激震の前兆(1)
第14章 激震の前兆(2)
第15章 破門
第16章 忍耐という牢の中での自己表出、せまるその限界
第17章 決死の思いで(?)説教壇へ 追補 サヴォナローラの最期
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ノルノル
5
2018年、熱中症により惜しくも亡くなられた東北大学、愛知大学で政治思想を研究していた著者21年にわたる研究の未完の遺著。おそらく本邦初の本格的なサヴォナローラ研究書。研究自体の評はしかるべき評者に任せるが、編者による著者の研究の道程の記述が胸を打つ。戦前東北の寒村に生まれ、幼少期の交通事故による右足の不遇、献身的支えてくれた母との早すぎる死から東北の土葬の慣習、初発の宗教経験など、そしてマキァベッリ研究からサヴォナローラ研究への移行の経緯など、研究者の生涯と歴史研究の問題意識の一例を生々しく伝える。2024/03/27
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